非課税でも保有費用は残る
投資信託には、保有中に信託財産から負担する信託報酬などがあります。NISA口座で買っても、これらの費用が制度によってゼロになるわけではありません。購入時の手数料がない商品でも、費用全体がないとは限りません。
説明用に、平均保有額を100万円で一定、年間の保有費用率を1%とすると、負担の目安は年1万円です。年0.2%なら2,000円で、差は8,000円になります。実際には日々の残高や商品条件で変わり、これだけで商品の優劣は決まりません。
家計の赤字を投資で埋める前提を置かない
手取り月26万円、生活支出27万円の家計で月3万円をNISAへ積み立てると、預金から補う額は毎月4万円になります。生活の赤字1万円と、預金から投資へ移す3万円は別ですが、支払いに使える現金は合計4万円ずつ減ります。
値上がりで取り返す予定でも、収益は不確実です。先に通常の収支と年払いの支出を整理し、積立額が必要な現金を圧迫していないかを見ます。NISAは家計管理の代わりにはなりません。
損失は税制で補われない
NISAの商品を損失で売却しても、その損失を課税口座の利益と損益通算したり、繰越控除したりすることはできません。穴を税でふさいだという比喩を、損失まで補う意味へ広げると制度を誤解します。
表示された投資信託の残高には、信託報酬などが反映されている点にも注意が要ります。残高の減少と費用を集計するときは二重に差し引かず、家計の出入り、投資の評価、税、費用を分けて追います。