曲線が表すもの
電力需要から、太陽光などの変動型電源の発電量を差し引いたものがネットロードです。米国エネルギー省は、カリフォルニアの春の一日を例に、日中の太陽光発電でネットロードが下がり、夕方に太陽光の出力が落ちる一方で需要が増える様子を説明しています。上の図は概念図で、実際の電力需要や特定地域の実績値ではありません。
この形が課題となる場合、電力系統には発電量をすばやく調整する柔軟性が求められます。蓄電、需要側の調整、送電網の運用などが対応策の例ですが、必要な手段は地域の電源構成や系統条件によって異なります。
投資で使うときの注意点
ダックカーブの図は、需給の時間帯差や運用上の課題を把握する手がかりです。しかし、太陽光発電が増える地域すべてに同じ形が現れるわけではありません。季節、天候、需要、火力や水力など他電源の構成、蓄電設備の量によって曲線は変わります。
投資テーマとして蓄電池、再生可能エネルギー、送配電設備を見る場合も、課題の存在だけで企業の利益を推定できません。受注や稼働率、設備投資額、採算、政策や規制などを個別に確かめます。市場全体の課題と、一社の売上・利益は分けて考えましょう。
まとめ
ダックカーブは、太陽光を差し引いた電力の正味需要が一日の中で変動する様子を表す曲線です。電力系統の課題を説明するもので、投資リターンを予測する指標ではありません。
地域や季節による違いを踏まえ、投資判断では個別企業の受注、費用、採算性を別に確認しましょう。