懐疑が強い今こそ、NISAで持てば戻ると思った
慎重な意見の多い銘柄をNISAで買い、格言を信じていれば利益になると考える場合があります。「強気相場は懐疑の中で育つ」は、疑う見方が残っていても価格が上がることがある、という市場観です。疑いがあれば必ず回復するというルールではありません。
関連する格言の帰属はテンプルトンの公式な原則の紹介で確認できます。それは、非課税で持つ個別商品が上がるという保証とは別です。
同じ株式の下落と必要な回復率を読む独自例
NISAの対象となる架空の国内株式を、一株2,500円で200株買ったとします。購入代金は50万円です。その後一株1,500円になると、時価は30万円、取得代金との差は20万円で、下落率は40%です。
この30万円から元の50万円へ戻るには、残高に対して約66.7%の値上がりが必要です。40%下がったから40%上がれば戻る、という計算にはなりません。費用、税、配当、他の資金移動は除きます。
同じ保有の基準額を変えて読んだ説明用の仮例です。NISAの対象要件と枠に余裕があると置き、値上がりする確率や時期は設定していません。懐疑の強さをこの数字から測ったわけでもありません。
税の扱いは、価格の回復と別に確かめる
2026年10月23日時点で、NISAは対象商品の譲渡益や一定の配当等を非課税とする制度です。口座内の売却損失は、課税口座の利益との損益通算や繰越控除に使えません。損失を売却で確定する場合も、税が回復分を補ってくれる制度ではありません。
含み損の表示があることと、売却による制度枠の再利用の扱いも別です。価格が下がっただけで、新しい買付枠が増えるわけではありません。
追加の根拠を、誰かの慎重論だけにしない
慎重な見通しには、利益や資金繰りが悪くなるという具体的な根拠がある場合もあります。他人が疑っているという存在だけでなく、その内容を会社の資料と比べます。相場全体が上がっていても、一社の経営や信用が同じ方向とは限りません。
家計の必要資金や他の保有、追加後の集中度は、格言にも非課税にも代わってもらえない条件です。注文を保留する案も、現在の情報と資金で比較できます。
NISAと格言を合わせて使う場合も、税、価格、事業、本人の期限を分けて読めます。懐疑の中で買うことを目標にせず、何を確認して保有するかを残すためです。
出典
- Franklin Templeton『Ten Principles to Investment Success』原則7(ジョン・テンプルトンの市場心理に関する格言の帰属と位置付け)
- 国税庁『No.1535 NISA制度』(非課税の対象と損失の扱い)
- 日本証券業協会「NISAのよくある質問」
出典確認日:2026年10月23日。