売却方法を目的から比べる
値上がりした株を全部売るか、少し残すか迷っている。含み益を確定する方法に、一つの正解はありません。投資理由が崩れた場合、支出が近い場合、値上がりで比率が大きくなった場合では、減らすべき額や残す理由が異なります。「早く売ると失敗」「長く持つと成功」という分類では捉えられません。
| 方法 | 変わること | 点検すること |
|---|---|---|
| 全売却 | その資産の価格変動から離れる | 資金の使途、売却理由、費用・税 |
| 一部売却 | 値動きを受ける保有量を減らす | 残る量と保有理由 |
| 保有継続 | 上昇にも下落にも全量で参加する | 事業、価格、必要資金、見直し条件 |
集中を下げる一部売却の仮例
資産全体400万円のうちA社株が160万円、その他が240万円あるとします。A社の比率は40%です。A社株の40万円分を売って現金にすれば、費用等を除き総資産は400万円のまま、A社は120万円で30%になります。
売ることで利益が生まれる部分はありますが、資産全体が売却額だけ増えるわけではありません。株が現金へ形を変え、残る価格変動の負担が減ります。A社が将来上がれば参加する額も小さくなります。
不安を比べるだけで決めない
含み益が消える不安と、売却後に上がる不安のどちらを避けたいかだけでは、条件が毎日変わりかねません。会社の利益見通しや価格の前提、資金の期限を基準にします。目標価格を置く場合も、以前の値をそのまま使わず、根拠が変わっていないか調べます。
ディスポジション効果の研究は、利益のある投資を売り、損失のある投資を残しやすい偏りを検討しています。ただし利益確定そのものを否定する概念ではありません。
比較した理由を記録し、売却後の値動きだけで採点しません。口座ごとの税や枠も加え、自分の目的に対して持つ額を決めます。