値幅があることと、利益を取れること
短い時間に価格が大きく動くと、その幅を取れれば儲かると感じる場合があります。この記事のウルフ相場は、短期の値動きの大きさを表す比喩です。公式の投資手法や優位性の名称ではありません。値幅の大きい場面に利益機会を見いだす人がいても、参加する全員が同じ条件で利益を取れるわけではありません。
1,000円で100株買い、1,030円で売れたなら値幅の利益は3,000円です。売買にかかった費用を仮に合計1,000円とすれば、税引前の残りは2,000円になります。最初から1,030円で売れると確定しているわけではなく、注文時点の価格と実際の約定価格も異なる場合があります。
同じ買いが逆方向へ動いた場合
同じ1,000円で買った100株を、代わりに950円で売る結果なら、値下がり損は5,000円です。同じ費用1,000円を仮定すると、税引前の収支はマイナス6,000円になります。小さな利益を何度か取れても、一度の損失が大きいと収支は反転します。
同じ買いに二つの結果を置いただけなので、勝率や期待収益は計算できません。値幅が大きいと売買機会が多い、と語るだけでは、実際に選べる価格や損失頻度が抜けています。
観察する利点と参加する利点を分ける
荒い値動きの場面は、材料の公表時刻、注文の厚さ、約定価格のずれを学ぶ観察対象にはなります。観察結果を記録することは、必ずしも自分の資金を投入する必要と結び付きません。
売買を検討するなら、費用を引いた収支と、許容する資金額を先に書きます。刺激的な呼称や他人の成功談が、取引の有利さを証明するわけではありません。