含み益が自分の「確保したお金」に見える
仮に10万円で買った株が13万円になると、3万円の利益を確保した気分になる場合があります。しかし売却前の評価額は変動します。12万円へ下がった時に「1万円を失った」と感じるか、「まだ2万円の含み益」と感じるかで、行動したい気持ちが変わるかもしれません。
現在の資産は、どちらの見方でも12万円です。過去の最高値や購入価格を出発点にするだけでなく、今の12万円をその株へ置く理由を確かめます。感情による印象の差は、会社の事業や利益を変えるものではありません。
勝ちを増やすことと資産を増やすこと
小さな利益を確定すると、成功した取引の回数は増えます。一方で損失のある投資を確認せず残せば、勝った回数が多くても資産は減る場合があります。利益を実現しやすく損失を実現しにくい行動は、ディスポジション効果として研究されています。
例えば費用を除き、1万円の利益が4回、5万円の損失が1回なら、合計は1万円のマイナスです。勝率80%という数字だけでは、資産が増えたかは分かりません。この例は実際の運用成績ではなく、回数と損益額の違いを示す仮定です。
売却後の結果から理由を書き換えない
売った後の上昇を見ると、もっと持てると分かっていたように思う場合があります。売却前の理由を固定して残し、その時に使えた資料で振り返ります。売る時に分からなかった将来の高値まで、予測できた扱いにしないようにします。
保有を続ける理由と売る理由を同じ基準で比べ、必要資金や集中度が変わったなら調整します。一部売却も比較できますが、残りを持つ根拠は必要です。天井を外さないことより、自分の計画から条件を変えた理由を説明できるかを見ます。