毎年の利益を働かせ続けられる
複利の利点は、最初に用意した元本だけでなく、それまでに得た利益も次の収益の土台になることです。仮に50万円が一定の年4%で増えると、一年目の利益は2万円、二年目は52万円×4%=2万800円です。二年目に増えた800円が、一年目の利益を運用に残した効果です。追加の入金とは区別します。
現実の利回りは一定ではありませんが、利益を毎回引き出す運用と比べ、運用に残す方が将来の残高を大きくし得ます。特に使うまでの期間が長く、途中で生活費に取り崩す必要のない資金で考えやすい仕組みです。
高い利回りを探す前に費用を減らす
年4%と年3%という仮の複利運用を50万円で20年続けると、約109.6万円と約90.3万円です。実際の商品を比べるとき、信託報酬や繰り返す売買の費用は運用に残せる利益を減らします。同じ指数への投資でも、保有費用だけでなく追随の精度や換金条件まで確認します。利回りを1ポイント多く得ようと取るリスクと、費用を1ポイント抑えることは同じ行動ではありません。
利点が働く前提を確かめる
利回りが低かったりマイナスだったりすれば、試算どおりには増えません。分配金を使いながら「複利だから増える」と考えるのも誤りです。必要な現金を確保した上で、利益をどこまで再投資するか、いつ使うかを決めます。複利は商品の危険性を消す仕組みではなく、運用結果を積み重ねる方法です。
増えた残高の使い道も見る
仮に運用後の残高が元本の1.5倍になっても、同じ期間に必要な商品の価格が1.4倍なら、買える量の倍率は1.5÷1.4で約1.071です。名目の50%増と、購買力の約7.1%増は異なります。将来の教育費や生活費が目的なら、複利試算の残高だけで達成とせず、その時に必要な支出の試算と同じ表で比較します。