単純移動平均を二つ計算する
単純移動平均は、直近の一定本数の価格を足し、その本数で割った値です。ここでは終値を使い、短期を2日、長期を3日とします。短期は長期より早く直近の値動きが反映されますが、その性質だけで将来の価格は決まりません。
架空の終値を1日目から100円、110円、120円、110円、100円と置きます。実在銘柄のデータではなく、交差の算数を見せるための独自例です。
4日目と5日目で上下が変わる
| 日 | 終値(円) | 2日単純平均(円) | 3日単純平均(円) |
|---|---|---|---|
| 1 | 100 | — | — |
| 2 | 110 | 105 | — |
| 3 | 120 | 115 | 110 |
| 4 | 110 | 115 | 約113.33 |
| 5 | 100 | 105 | 110 |
4日目の短期平均115は長期平均約113.33より上です。5日目は短期105、長期110なので下に変わります。この二時点の間で短期線が長期線を下抜いた形になります。図は表の値をそのまま描いています。
交差より先に価格は下がっている
この例の終値は3日目120から4日目110、5日目100へ下がっています。5日目の交差が分かった時には、その下落はすでに記録されています。デッドクロスは過去の価格を平均した情報であり、値下がりより必ず先に出る予告ではありません。
一方、その後も下がる可能性はあります。遅れて分かるという性質だけから、必ず底値で売ることになるとも結論づけられません。
期間や平均の種類を変えると別の条件になる
実際には日足の5日と25日、週足の13週と26週など、異なる期間の組み合わせが使われます。指数平滑移動平均のように直近へ重みを付ける計算なら、同じ終値でも値は異なります。
比較には、足の期間、計算本数、使用する価格、確定前の値を含むかをそろえる必要があります。交差した事実を検出することと、その条件で実際に利益が出ることは別の検証です。
出典
参考資料の確認日:2026年10月23日。