往復する価格では、下抜けの後に上抜けも起こる

違いは二本の線が交差する方向

短期移動平均が長期移動平均を上から下へ抜く形がデッドクロス、下から上へ抜く形がゴールデンクロスです。短期と長期は比較する計算期間を指し、統一された一組の本数だけを意味するわけではありません。

方向は反対ですが、どちらも過去の価格を集計します。現在までの値動きを整理する情報であり、将来の下落・上昇を必ず当てる手法ではありません。

往復する終値で両方が出る例

説明用に、終値を100円、110円、120円、110円、100円、110円、120円とします。2日と3日の単純平均を使うと、4日目は短期115、長期約113.33で短期が上です。5日目には短期105、長期110となり下抜けます。

6日目も短期105、長期約106.67で短期が下ですが、7日目は短期115、長期110となり、今度は上抜けます。同じ7日の中で、下向きと上向きの両方の交差が出る独自例です。

シグナルに従った仮想取引と実際の売買

交差を確認した終値で直ちに売買できたという計算は、実行時点の条件を単純化しています。日足の終値が確定してから知るなら、翌日に取引する価格は異なる可能性があります。

売買を繰り返す場合には、手数料や売買価格の差なども影響します。価格が同じ帯を往復する例で、表示された交差の数を取引機会の利益額と取り違えないことが必要です。

線の本数を増やせば正解になるとは限らない

別の本数や平均の種類を加えれば、表示される交差の時期が変わります。ただし、結果を見て都合の良い設定だけを選ぶと、その期間に合っただけの条件になり得ます。設定を変えた理由と、その時点で使えたデータを区別します。

比較するなら、価格、足の期間、平均の種類、本数、判定時点をそろえます。そのうえで、交差の定義と、投資目的に合う売買かという判断を別に評価できます。

出典

参考資料の確認日:2026年10月23日。