最初に注文の履歴と目的を読む
「損切りできない心理」は、損失を確定したくない気持ちなどから見直しを遅らせる状態を指す表現です。買った株が下がったことだけで、すぐ売るべきだとは決まりません。何を期待し、どの期間持つつもりだったかを先に確かめます。
仮に新製品の販売拡大を理由に買ったなら、売上、採算、会社予想の変化を読みます。SNSで上がると言われたから買い、購入理由が書けないなら、会社の資料から調査をやり直すところから始められます。
一枚のメモへ三つを分ける仮例
15万円で買った株が12万円になり、3万円の含み損があるとします。感情欄には「売ると失敗を認める気がする」。事実欄には「会社が利益予想を修正した」。未確認欄には「一時的な費用なのか、需要の減少なのか」と書きます。
こうすれば、まず修正の中身を調べるという作業が見えます。買う理由と売る理由を同じ数だけ並べるより、重大な前提が確認できているかを見る方が判断につながります。
売る以外の比較も具体化する
現在12万円を保有する案、一部を現金へ変える案、全額を売る案で、残る値動きや必要資金を比べます。すぐに使う予定があるなら、回復するまで待てるとは限りません。税や売買費用も条件に加えます。
購入前に決めた損失の目安がある場合も、その価格で必ず約定する保証はありません。自分の金融機関の注文方法を確認し、想定以上の下落へ家計が耐えられる額かを点検します。
売った後に上がることはあります。逆に、持ち続けてさらに下がることもあります。後のチャートから当時の判断を作り直すのではなく、読んだ資料と理由を残します。怖さが消えるのを待つより、必要な比較を一つずつ進めます。