ハワード・マークスとは?意味と投資判断での使い方

好業績と、良い投資機会が一致しない理由

持ち株が増益決算を出したのに売られると、相場がおかしいと感じる場合があります。しかし、その前からもっと大きな増益が期待されていれば、結果の受け止め方は変わります。ハワード・マークスは、こうした価格と期待の関係を考える二次的思考で知られる投資家です。手法の名前や市場指標そのものではありません。

マークスの2022年のメモでは、市場を上回ろうとするなら、考えが他の参加者と異なるだけでなく、より適切である必要があると論じています。単純な逆張りの勧めとして読むと、検討の要点を外します。

前年、予想、実績を分けた仮例

ある企業の前年の1株利益を116円、今回の実績を120円とします。一方で、市場では132円程度が期待されていたと仮定します。前年からは増益でも、仮定した期待には届いていません。この設定なら、増益と失望が同時に起こり得ます。

独自の例であり、実際の企業や市場予想ではありません。また、期待を下回れば必ず株価が下がると決めたものでもありません。配当予想、来期の見通し、当日の市場全体など、別の情報も同時に価格へ届きます。

この比較をするには、自分の予想が何を根拠にしているかと、他の参加者が何を想定しているかを分ける必要があります。市場の期待は直接一つの数字として観測できるとは限らず、アナリスト予想もその一部です。

皆と反対に動けばよいわけではない

人気がある企業にも実際に高い成長力があり、不人気な企業には長く問題が残る場合があります。多数派に反対する姿勢だけでは、価格が割高か割安かを判断できません。なぜ予想が違い、その差がまだ価格へ十分に反映されていないと考えるのかが必要になります。

逆に、十分な根拠を示せないときは、市場と違う見通しを無理に作る必要もありません。自分には分からないと認めることも検討の結果です。

難しく考える量より、前提の質

項目をたくさん並べても、元の売上予想や利益率が希望に基づいていれば、計算の細かさで精度は上がりません。何が実績で何が予想か、条件が変われば結論が変わる部分はどこかを明確にする必要があります。

マークスから学べるのは、予想が正しいかだけでなく、それをいくらで引き受けるかまで問う視点です。将来を確実に読む方法ではなく、自分の見通しと価格の関係を説明するための考え方として役立ちます。

出典

参考資料の確認日:2026年10月23日。