利確が早すぎる問題を長期投資に生かす視点:購入時の仮例、EPS100円・株価1,500円:PER15倍、利益も50%増えた場合、EPS150円・株価2,250円:PER15倍、株価だけ50%増えた場合、EPS100円・株価2,250円:PER22.5倍

価格の上昇と事業の進捗を分ける

長期の事業成長を見込んで買っても、少し含み益が出るたびに売ると、当初想定した期間を取れなくなります。一方、早売りを避けるためだけに、事業の悪化や価格の過大な期待を無視するのも危うい判断です。

売却条件には、企業の利益や財務、現在の価格、保有比率を含めます。保有した年数や利益率だけでは、続ける根拠は決まりません。

利益と価格が異なる速さで動く仮例

仮想のA社について、購入時の1株利益が100円、株価1,500円ならPERは15倍です。数年後に1株利益が150円、株価2,250円なら同じ15倍。利益も株価も50%増えています。

同じ株価2,250円でも、利益が100円のままならPERは22.5倍です。利益が増えたためか、将来への期待が高まったためかを分けます。倍率が高いから必ず下がるとも、利益が増えたから保有が正解とも言えません。成長の確度やリスクを調べる入口として使います。

使う期限と集中度を更新する

値上がりによって一つの会社の比率が大きくなったら、その会社を今も評価することと、その量を持つことを別に考えます。一部を現金へ移すことで、必要資金の確保や配分の調整につながる場合があります。

一方、売却した分はその後の値上がりにも参加しません。全保有、一部売却、全売却の各案で、上下両方の影響と費用を比較します。売った利益をすぐ別のテーマへ移す必要はありません。

長期保有の根拠を、定期的に読める資料と具体的な条件へ結びつけておきます。利益が消える怖さからの早売りと、資産を守るための計画的な調整を区別し、当時分かっていたことを記録します。

出典