一日上がったことと、流れが変わったこと
下がっていた株が一日上がると、流れが変わったと感じる場合があります。しかし、より長い期間では下落の途中の反発かもしれません。反対に、上がる流れの中でも、短い下落は起こります。
ダウ理論は、チャールズ・ダウの相場観察をもとに、後継者らが整理した古典的な考え方です。ここでは歴史的な考え方全体を売買の公式とせず、初心者が取り入れやすい高値と安値の読み方に範囲を絞ります。
独自の価格の並びを読む
図は、架空の終値が1,000、1,080、1,030、1,120、1,060、1,160、1,040円と動く例です。この単純化した波では、途中の高値は1,080円から1,120円、1,160円へ上がり、安値も1,030円から1,060円へ上がっています。
最後に1,040円へ下がると、直前の谷として採った1,060円を下回ります。それまでの切り上がる形を、そのまま維持しているとは読めません。ただし、これだけで以後の高値と安値が下がり続けると確定したわけでもありません。
この例は実在の相場ではなく、終値の並びを波として採った独自の設定です。実際のチャートでは高値・安値を使うか終値を使うか、どの山谷を採るかを先に決める必要があります。
波を選ぶ基準を途中で変えない
日足、週足、月足では、一つの波に含まれる値動きが違います。短い反発を根拠に長い下落を無視したり、都合が悪くなると長い時間軸へ変えたりすれば、同じ基準で判断できなくなります。
また、後から見れば山谷が明確でも、その時点では次の値動きが分かりません。転換の確認には遅れが生じ、見えていた形が続かない場合もあります。必ず底で買い天井で売れる手法ではありません。
他の原則も、事実を読む枠組みとして扱う
ダウ理論には、複数の時間軸や指数間の関係、出来高などを読む考え方も含まれます。それらは価格を整理する視点で、会社の利益や財務を自動的に説明するものではありません。対象市場が違えば、同じデータが得られるとも限りません。
マネックス証券の参照記事はFX向けの解説です。そこで示される取引条件を、そのまま国内株へ適用していません。
観察と発注は別の段階
図で基準を下回っても、その価格で実際に売れるとは限りません。保有量や使う資金の時期も、形からは決まりません。採用した山谷と時間軸を記録すると、自分が何の変化を見たかを説明できます。ダウ理論の基本は、その観察をそろえるために使えます。
出典
参考資料の確認日:2026年10月23日。