自分の注文理由を見つけやすくする
明確な根拠がなくても持ち高を作りたくなる状態を、俗に「ポジポジ病」と呼びます。医学的な病名ではなく、投資家を診断する言葉でもありません。知るメリットは、情報を集める前に注文したくなる自分の行動へ気づける点です。
たとえば「売った後に現金が残ると落ち着かない」「市場が開くと何か買いたい」と感じた時、必要な投資機会が本当にあるかを確かめられます。持ち高を作り続ける状態そのものに、利益を生む利点があるという意味ではありません。
注文しなかった記録も残す仮例
仮に1週間に10件の候補を見つけ、一次資料を読むと4件は事実が確認できず、3件は自分の投資期間に合わなかったとします。残り3件をさらに調べるなら、見送った7件は機会を無駄にした結果とは限りません。
この件数は実際の調査結果ではなく、調べた上で注文しない作業を示す例です。候補を調べることと買うことを同じ目標にしなければ、無理に毎日取引する必要はなくなります。
必要な取引を妨げない仕組みにする
「一日に何回まで」と決めるだけでは、限度内なら根拠なく買ってよいと受け取る場合があります。元資料を読んだか、金額が家計と配分に合うか、見直す条件があるかを確認する方が、注文の内容を点検できます。
一方、必要な資金確保や計画的な積立を、回数が多いという理由だけで止める必要はありません。売買が何の目的かを分けます。
BarberとOdeanの研究は、米国の個人投資家について取引頻度や費用と成績の関係を分析しています。少ない取引なら必ず有利、という保証ではありません。自分の記録では、回数に加え、確認なしで出した注文が減ったか、見送り理由を説明できるかを確かめます。