国債を持ちたいなら、NISAの同じ窓口で買えるのか
証券会社で国債も投資信託も扱っていると、同じようにNISAへ入れられると思う場合があります。しかし、国債は国が発行する債券であり、NISAの対象商品とは別の分類です。2026年10月23日に確認した日本証券業協会のFAQでは、国債や社債、預金は両方の投資枠の対象外です。
公社債投資信託も対象外で、債券を組み入れるETFや公募株式投資信託がすべて同じ扱いになるわけではありません。対象となる商品かは個別に読む必要があります。
NISAの外も含めた家計の仮例
架空の人が金融資産300万円のうち、NISAの株式を180万円、NISA外で直接保有する国債を120万円持つとします。資産全体では株式60%、国債40%ですが、NISAの画面だけを見れば株式だけに見える設定です。他の金融資産や借入れはないと置きます。
口座に入らないから国債の役割が消えるわけではなく、税の枠と家計全体の配分は別の問いです。この割合が誰にでも適切という例でもありません。必要な現金、収入、使う時期を置いていないため、投資額の推奨にはできません。
保有残高から、その年にNISAでいくら買ったかや空き枠を計算することもできません。残高の割合と、取得額で数える制度上の枠を混ぜないための例です。
債券を含むファンドは、国債の直接保有と違う
ファンドでは複数の債券を入れ替えて持つ場合があり、本人が持つ受益権に、個別国債と同じ日付で同じ額面を返す約束があるとは限りません。金利の変化に加え、組入先、為替、費用などで基準価額は変わり得ます。
ETFなら取引所の市場価格と基準価額等のずれもあります。NISAの対象として買える場合でも、直接保有する国債や個人向け国債の換金制度を、そのままファンドへ当てはめることはできません。
非課税のために商品を替える前に
国債そのものを望んだ理由が支出時期や満期の受取りなら、NISAへ入るという理由だけで別のファンドへ替えると、その条件も変わる場合があります。個人向け国債と市場で売買する国債の間にも、中途換金の違いがあります。
NISAの利益が非課税でも、商品自体の下落は残ります。国税庁の説明では、NISAの売却損は課税口座の対象利益等と損益通算や繰越控除ができません。
まず何の資産をどんな用途で持ちたいかを読み、その後に使える口座の条件を照らせます。枠に入るかどうかと、家計の目的に合うかを同じ答えへまとめない形です。
出典
- 日本証券業協会『NISAのよくある質問』Q4・Q5(対象商品、公社債とファンドの区別)
- 財務省『個人向け国債の商品性についてのよくある質問』(市場売却とは異なる中途換金制度)
- 日本取引所グループ『投資のリスク(ETF)』(為替、基準価額と市場価格の違い)
- 国税庁『No.1535 NISA制度』(非課税の対象と損失の扱い)
出典確認日:2026年10月23日。