三日間の反発を長期の利益回復と混ぜない
明けの明星は、下落後に大きな陰線、小さな実体、続く陽線が現れる三本の足型です。値動きの変化を見るもので、その会社が数年にわたって利益を稼げるかを示す財務指標ではありません。長期の候補を探す入口にしても、そこから事業を調べる作業が残ります。
借入の返済や主力商品の不振がある会社で、三日間だけ反発しても問題が解決したとは限りません。反対に、事業の見通しが保たれていても、その後に価格が下がる場合があります。価格の形と事業の根拠を別の欄へ記録します。
日足三本と週足三本は期間が違う
図は、直前の下落を仮定した三日間です。一日目の始値1,100円と終値1,000円、二日目980円と975円、三日目990円と1,065円を使っています。三日目の終値は、一日目の実体の中間点1,050円を上回ります。窓と実体の位置を含めて確認する例です。
同じ並びを週足で観察するなら、三本は三週間を表します。週の途中で陽線に見えても週末の終値は未確定です。日足で見つけた条件を、後から都合よく週足へ変えて成功したと数えないようにします。使う足の単位と、長期の見通しを確認する決算の周期を分けます。
評価倍率と資金繰りを改めて調べる
数年保有するなら、売上や採算がどこから伸びるのか、必要な投資や借入を賄えるかを会社資料で確認します。価格が安値から戻った事実だけでは、現在の株価が利益に対して割安かは分かりません。
架空の例で、反発後の株価1,080円、予想EPS60円なら予想PER18倍、EPS30円なら36倍です。EPSは1株当たり利益、PERは株価をEPSで割った倍率です。同じ足型と価格でも利益の仮定で評価が変わります。どちらのEPSが妥当かは資料で調べる必要があり、形から選べる数字ではありません。
長期でも購入直後の負担を計算する
長期で待つ予定でも、使う時期の近い生活資金は別にします。仮に1,080円で100株買い、直近安値965円へ下がれば、費用や配当を除く減少額は1万1,500円です。さらに安値を割る場合もあり、長く持つという方針だけで損失がその額に止まるわけではありません。
保有理由を見直す条件、資産全体に対する比率、次に調べる資料を残します。足型が崩れた際と事業の見通しが崩れた際を同じ問題にせず、投資期間に合う確認を続けます。底値を言い当てることより、予測が外れても生活と保有計画を守れる数量かを点検します。