相場は悲観の中で生まれでよくある失敗|初心者が避けたい落とし穴

悪い雰囲気を、底値の証拠にしてしまう

悪いニュースが続く時こそ買い時だと考えると、下がるたびに買い増したくなる場合があります。しかし、悲観は市場の見方に関する言葉で、会社の利益や資金が底を打ったという確認ではありません。

「相場は悲観の中で生まれ」という格言は、上昇が始まる時点でも不安が残ることがある、という見方に使えます。悲観があるすべての局面から上昇が始まる、という逆向きの規則にはできません。

平均単価が下がっても、損失は大きくなり得る仮例

独自の架空株で、1,000円で100株を購入し、800円へ下がった後に200株を追加したとします。合計の取得額は10万円+16万円=26万円、保有は300株で、平均単価は約866.67円です。平均に端数がありますが、各注文は100株単位です。

その後600円で全300株を売れたなら、受取額は18万円、損失は8万円になります。指定した価格で売買できたと仮定し、費用、税金、配当等は除いています。平均単価が下がった事実だけでは、最終的な損失が小さくなるとは言えません。

追加した理由が、事業を調べ直した結果ではなく、もう十分に悲観的だからという気持ちだけなら、保有量は増えても根拠は増えていません。仮例の値動きが実際の発生確率や損切り価格を示すわけでもありません。

業績の悪化と、期待より悪かったことを分ける

会社が赤字でも、以前の予想より損失が小さいと見込まれれば、評価が変わる可能性があります。反対に、前年より黒字が増えていても、期待していた成長に届かなければ失望につながる場合があります。

ニュースの良い悪いを一語で判断せず、実績の対象期間、比較する予想、今後の受注や費用の条件を分けます。値下がりの理由が、短期の不安なのか、稼ぐ力や資金繰りの変化なのかによって、調べる資料も変わります。

格言を紹介するFranklin Templetonの資料にも、将来の予想が実現する保証はなく、投資額を回収できない場合があると記されています。紹介された格言を、値上がりの確約として読むことはできません。

悲観だから続ける、という理由を残さない

買い増しを考えるなら、投資先の条件、自分が使える資金、見立てが外れた時の対応を具体的にします。生活の支払いを遅らせたり、ほかの資産を急いで売ったりしなければ保有できない量なら、相場の心理以前に資金の条件が合っていません。

格言は、新しい事実を調べるきっかけとして扱います。下がった価格や悲観の強さだけを根拠に、何度でも購入を増やせると考えないことが、この失敗例から学べる点です。

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