交差は過去の価格から計算される
ゴールデンクロスは、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へ抜ける形です。交差は、すでに観測された価格をならした値から計算されるため、価格が大きく上がった後に現れる場合があります。次の日の上昇を確定する仕組みではありません。
検証では、いつ交差を確認でき、いつどの価格で買えたかを分けます。完成した日足の平均を使う場合と、場中の未確定な値を使う場合を混ぜると、実行できなかった売買が結果へ入り込むおそれがあります。
平均1,010円を購入価格にしない
図では、前の観測で短期990円・長期1,000円、次に短期1,010円・長期1,002円となり、上下が入れ替わっています。実際の株価を1,080円と仮定するなら、交差した平均値1,010円で購入した成績を計算することはできません。
例えばその後1,000円で100株を売った場合、1,010円で買った扱いなら損失は1,000円ですが、実際に1,080円で買っていれば8,000円です。費用や配当を除いても7,000円違います。平均線を取引可能な価格として扱うと、損失を小さく見積もる例です。翌日へ注文を持ち越せば、寄付きがさらに高く始まる可能性もあります。
外れた後に都合のよい期間へ変えない
5日線と25日線でうまくいかなかった後、13週線と26週線へ変え、当たった場面だけを残すと、過去の値動きへ条件を合わせた結果になりかねません。変更した設定が将来にも役立つかは、その過去の成功だけでは確認できません。
変更を禁止する必要はありませんが、変更前の条件と全取引を残します。期間を決めた理由、計算方法、対象銘柄、確認時刻をそろえ、別の時期でも同じ方法で点検します。ツールの初期設定が違えば結果が違うため、線の色や名称だけで比較しないことです。
横ばいの往復と費用も含める
横ばいの値動きでは交差が繰り返され、買いの後すぐ逆の交差で売るなどの往復が増える場合があります。仮に値動きだけの損益がゼロでも、5回の往復に各200円の負担があれば合計1,000円の赤字です。負担額は架空の設定で、実際の手数料などは商品と取引条件で確認します。
日誌には、交差を確認した時点、注文価格、実際の約定、保有量、費用を記録します。上昇した交差だけを正解として抜き出さず、下落や未成立も含めます。交差の判定、注文が実行できたか、資金上限を守れたかをそれぞれ点検します。