会社より発信者の様子を先に探すとき
ここでいうSNS銘柄依存は、特定の投稿者の推奨や利益報告を、自分の保有・売却の主な基準にしている状態を指す説明上の呼び方です。医学的な診断を示す言葉としては使いません。情報を得る便利さと、判断を他人へ預けることを分けて考えます。
会社の決算よりも先に推奨者の感想を探し、発信がないと保有理由を説明できないなら、会社の事業ではなく相手への信頼が判断を支えている可能性があります。信頼する情報源があること自体ではなく、何を確認して自分の条件へ置き換えたかを見ます。
投稿の中断と会社の変化は同じではない
架空の会社を1株1,100円で100株買った後、価格が1,000円になったとします。費用や配当を除く損失は1万円です。会社の新しい発表がない一方、紹介した人の投稿が数日止まり、それだけで全株を売りたくなった場面を考えます。
投稿が止まる理由は分かりません。相手が売ったのか、発信を休んだだけなのかも未確認です。それを会社の悪化が判明した事実と扱わず、購入時の根拠と現在の公表資料を照合します。反対に、強気な投稿が続いていても、自分に資金が必要になったり会社の条件が崩れたりすれば、自分の保有量を見直す理由になります。
同じ情報の反復を独立した確認と数えない
複数の人が同じ主張をしていても、元の情報が同じ場合があります。例えば6件の投稿がすべて一つの会社発表を引用しているなら、別々の検証が6回行われたとは限りません。元の発表に書かれた事実と、投稿で付け加えられた見通しを分けます。
また、相手の買値や数量、他の保有資産は自分と違う可能性があります。利益画面に見える金額を、自分も同じ条件で得られる結果とみなさないことです。賛成する人を増やしたり、反対する人へ乗り換えたりするだけでは、判断の根拠が自分の資料へ移ったことにはなりません。
発信者名を使わず保有理由を残す
気になる投稿は、銘柄名、具体的な主張、元資料、未確認の点へ分解します。そのうえで、発信者の名前を使わず、現在価格で持つ理由、保有を見直す条件、資産全体の上限比率を書きます。書けない部分は、調査が済んだと扱わずに残します。
会社資料を読む機会と価格を確認する機会も分け、次の投稿だけを待ち続けないようにします。SNSを使わなければ良い判断になるという話ではありません。情報を知る入口として使い、注文と保有の条件を自分の期間・資金へ合わせられているかを、記録から点検します。