コロナショックとは?よくある失敗でわかる投資判断の使い方

反発した結果から、当時の判断を簡単だったと考えない

コロナショックは、2020年の感染拡大と行動の制約などで、経済活動や市場に大きな混乱が起きた局面を指す言葉です。米国FRBの当時の振返りは、株価の急落や取引の困難、財政・金融政策による市場の支援を説明しています。

ただ、後から見える反発を知っていても、当時の投資家が期間や底値を確実に見通せたわけではありません。次の危機でも同じ速度で反発する、すべての会社が元へ戻る、という規則にはできません。

一時的な需要と、続く需要を同じにしない

移動や対面活動の制約が、事業ごとに違う影響を与えました。需要が減った会社もあれば、利用方法の変化が追い風になった会社もあります。ただし、特定の期間に増えた受注や利用が、その後も同じ勢いで続くとは限りません。

投資で読むなら、継続利用なのか一度きりの購入なのか、先の需要を前倒しした部分がないか、供給の制約で価格が変わっていないかを分けます。業種名だけで、個々の会社の固定費や負債、現金の余裕まで同じとは考えられません。

回復率は、比べる出発点によって変わる

独自の仮例で、平常時の売上を100とした会社が、落込み時に60となり、その後90へ戻ったとします。60から90への増加率は50%ですが、平常時の100と比べると、まだ10%少ない状態です。

同じ販売価格、同じ事業範囲の架空の売上として比べ、買収や事業売却などの変更はない設定です。実際の感染拡大期の統計や企業例ではなく、大きな増加率が元の水準への回復を意味しないことを示しています。

さらに、売上が戻っても、仕入れや人件費が増えれば、利益まで戻るとは限りません。低かった比較対象による伸び率と、事業が継続して稼げる状態になったかは別の問いです。

市場支援と、個別企業の救済を区別する

FRBの振返りでは、市場機能を改善する措置が金融環境を支えた一方、企業や家計の弱さが残ったことも説明されています。市場へ資金が回ることは、特定企業の売上や返済能力が必ず回復する約束ではありません。

危機から学ぶ時は、政策発表だけでなく、保有先の現金、支払い期限、事業の見通しを読む必要があります。生活費が必要になる時期や借入の条件によっては、市場全体が戻るまで待てない場合もあります。歴史は対応を考える材料ですが、次の危機の底値や回復日を決める時刻表ではありません。

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