言葉が促すのは多数派の外を見ること
この格言は、多くの人が向かう方向とは別の場所に機会が残ることを示す言い回しです。株式投資で読むなら、人気が低いという理由だけで調べる対象から外さず、価値と価格を検討する姿勢につながります。
ただし、人気の低さは調査を始めるきっかけであって、購入の結論ではありません。事業が悪化しているのか、一時的な問題が過大に受け取られているのかで、同じ不人気でも条件は変わります。市場の多数派が必ず間違うという法則でもありません。
同じ800円でも利益の仮説が変わる
架空の会社の株価を800円、現在の一株利益を40円とします。現在利益に対するPERは20倍です。ここで、一時的な費用がなくなり一株利益80円へ回復すると自分が仮定したなら、現在の800円はその仮定利益に対し10倍になります。
反対に、需要の減少が続き利益20円へ縮むと仮定すれば、同じ800円は40倍です。この計算は、株価がそれぞれの倍率へ動くという予測ではありません。現在価格を評価する際、どの利益仮説を置いたかで見え方が変わる例です。
回復を主張するなら、一時費用の内容、受注や需要、採算の改善条件などが根拠になります。単に過去の利益へ戻して計算すると、事業構造が変わった可能性を落としてしまいます。
反対意見は仮説を点検する材料
会社の見通しと自分の見通しが違うなら、どの条件を違えているかを残せます。会社が利益予想を下げた後も強気を維持するなら、影響を小さく見る理由と、それが外れたと判断する条件が必要です。
悲観的な説明をすべて群集心理として退けると、開示された事実まで排除してしまいます。反対意見のうち、事実が違うのか、将来への解釈が違うのかを分けると、自分の仮説を修正しやすくなります。
不人気でも見送れる
調べた結果、資金繰りや競争環境を判断できなければ、購入を見送る選択も残ります。他の人と違う行動を示すために資金を置く必要はありません。
格言の意味を実際の判断へ移すには、「誰も買わない」から一歩進み、何が利益を生み、その条件を現在価格とどう比べたかまで説明することになります。
出典
参考資料の確認日:2026年10月23日。