為替の仕組みとは?投資心理との関係でわかる投資判断の使い方

円高・円安は相手の通貨を指定して読む

為替は異なる通貨を交換する比率です。円高は円一単位で交換できる相手通貨が増える方向、円安は減る方向を指します。何の通貨に対する変化なのかを指定し、数字の上がり下がりだけで判断しないようにします。

一ドル150円から130円なら、同じドルを買うために必要な円が減るため、ドルに対する円高です。ドル建て資産を円へ戻す場合には、一ドル当たり受け取る円が減ります。円高が自分に有利かは、これから外貨を買うのか、持っている外貨を円へ戻すのかでも違います。

ドル資産が10%増えても円では減る例

一ドル150円の時、1,000ドルの資産を買うと円換算額は15万円です。その後、現地価格が1,100ドルへ10%上がっても、一ドル130円なら円換算額は14万3,000円です。費用、税、分配金を除くと、円では7,000円、約4.67%の減少になります。

計算は1,100ドル×130円で行います。現地価格の変化率と為替の変化率を単純に足すのではなく、1.1×(130÷150)−1と掛け合わせます。逆に現地価格が同じでも円安なら円換算額が増える場合があり、円の損益だけでは資産自体の成績は分かりません。

ドルの利益と円の不安を別々に記録する

画面の評価通貨を変えるだけで、利益に見えたり損失に見えたりする場合があります。投資の目的が円の生活費を用意することなら、円換算した負担も必要です。一方、将来ドルの支払いへ使う資金なら、すべてを円の表示だけで評価することも目的とずれます。

家計で必要な通貨と時期を先に置き、現地価格の損益、為替の損益、入出金を分けて記録します。過去の有利な為替へ戻るまで待つことを唯一の条件にせず、今の資金用途と保有量で続けられるかを確認します。

円で買う商品でも中身の通貨を調べる

日本円で買える投資信託でも、中身が外貨資産なら為替の影響を受ける場合があります。購入に使う通貨、実際の投資先、為替ヘッジの有無を資料で確かめます。ヘッジがある場合も、その対象や費用、資産自体の値下がりリスクは別に確認します。

企業への影響も、円安ならすべての輸出企業が同じ利益を得るとは限りません。海外生産、輸入原料、外貨の借入などで条件が違います。為替を一方向に当てる計画だけにせず、円高・円安それぞれの換算額を試し、自分が使う通貨で必要な資金を確保できるかを点検します。

出典