恐怖を知ることの利点は、安値を当てることではない
市場の不安が強い時に、急いで全部売る、反発を狙って全部買うといった二択を置くと、会社と家計の条件が抜けやすくなります。恐怖相場という言葉を学ぶ利点は、その場の気分と、判断に必要な事実を分ける問いを持てることです。
恐怖相場は、不安が広がり売りが出やすい局面を表す一般的な言い方です。その呼称から、底値や反発の時期を計算できるわけではありません。危機そのものを利益の源として歓迎する話でもありません。
株価が下がっても、割安になるとは限らない仮例
独自の仮例で、株価2,000円、ある将来の一年間に対する自分の予想1株利益が100円だったとします。この予想を使ったPER、株価を1株利益で割る比率は20倍です。
その後、同じ将来期間への予想利益を60円へ引き下げ、株価も1,500円へ下がったとします。新しい予想に基づくPERは25倍です。株価は25%安くなっていても、利益に対する価格の比率は上がっています。
数値はすべて架空で、会社公表の業績予想でも実際の売買例でもありません。予想自体が外れる可能性があり、PERだけで適正価格が決まるという例でもありません。前の株価より安いという印象と、事業の見通しを踏まえた評価が違うことを示しています。
買い候補を作るなら、値段と条件を一緒に残す
候補を準備する時は、前よりいくら下がったかだけでなく、利益や資金繰りのどんな前提が変わったかを並べます。需要が一時的に落ちたのか、収益の仕組み自体が変わったのかで、待つ意味も違います。
調べた時点の予想と、まだ確かめられていない部分を分けると、値下がりを見てから都合のよい利益予想へ変えていないかを点検できます。候補リストは、条件を満たすか読むためのもので、急落時に必ず買う予約ではありません。
現金を持つ理由と、売買を見直す理由を区別する
生活用に残した資金は、相場が下がったから余剰資金に変わるわけではありません。買い候補があっても、近く使うお金や追加の支払いがあれば、見送る条件が残ります。
一方、怖さだけを理由にすべて手放す前にも、保有理由に新しい変化があったかを読み直せます。MoneySenseは、恐れや期待が投資判断を強めることを説明しています。感情をなくすことより、何が変わったために判断を変えるのかを言葉にできる点が、この見方を学ぶ実際の利点になります。