まず結論

岡三証券を検討するときは、最初に「岡三証券の店舗・オムニネットを使うのか」「岡三オンラインを使うのか」を分けて考えた方がいいです。

同じ岡三グループでも、手数料の思想がまったく違います。

使い方向いている人手数料の見方
岡三証券の支店口座担当者に相談したい人対面相談込みの総合証券型。最低手数料は高め
岡三証券の通信取引口座店舗に行かず電話中心で使いたい人コンタクトセンター経由。総合証券型の手数料
岡三証券のオムニネット既存の岡三口座でネット発注もしたい人条件により割引あり。ただしネット専業とは別物
岡三オンライン日本株をネットで低コストに売買したい人定額プランなら現物100万円まで0円

コストだけで見れば、岡三オンラインの方が分かりやすいです。

ただ、2026年5月時点でいちばん大事なのは、岡三オンラインの日本株・投信事業がSBI証券へ移管予定になっていることです。短期的に口座を作って使うなら、今後のサービス継続、ログイン先、積立設定、NISA口座、信用建玉の扱いまで確認しておきたいところです。

現物取引と信用取引の違い

国内株式には、現物取引と信用取引があります。

取引種類内容初心者向けの見方
現物取引自分の資金で株式を買う、または保有株を売る取引損失は原則として投資額の範囲に収まりやすい
信用取引保証金を担保に、資金や株式を借りて売買する取引売買手数料以外に金利・貸株料・逆日歩などがかかる

岡三オンラインは信用取引の手数料も低めですが、信用取引は手数料0円だけで判断しない方がいいです。

買建なら金利、売建なら貸株料がかかります。銘柄や需給によっては逆日歩も出ます。短期売買なら気になりにくい費用でも、建玉を長く持つと負担が見えます。

初心者は、まず現物取引の手数料と注文方法を理解してから、信用取引を検討するくらいで十分です。

岡三オンラインの現物取引手数料

岡三オンラインの国内株式現物取引は、「定額プラン」と「ワンショット」の2種類です。

定額プランは、1日の約定代金合計で手数料が決まります。1日に何度も売買する人や、100万円以内で日本株を売買する人には分かりやすい体系です。

金額定額プラン(税込)ワンショット(税込)
10万円まで0円108円
20万円まで0円220円
50万円まで0円385円
100万円まで0円660円
150万円まで1,430円1,100円
200万円まで1,430円1,650円
300万円まで1,980円1,650円

実際に使うなら、少額取引では定額プランが強いです。

たとえば、1日に20万円の買付を2回行って合計40万円になっても、定額プランなら現物の手数料は0円です。ワンショットなら注文ごとに手数料がかかります。

ただし、1日の取引額が大きくなると話は変わります。

100万円を超えると定額プランでも手数料が発生します。さらに、数百万円単位で何度も売買する人は、SBI証券や楽天証券の国内株式手数料無料条件と比較した方がよいです。

岡三オンラインは「小さく何度か売買する人」には使いやすい。一方で、超大口の短期売買で最安を取りに行く口座とは言い切れません。

岡三オンラインの信用取引手数料

岡三オンラインの信用取引は、通常コースでも一定額まで手数料0円の枠があります。

公式ページでは、1日の約定代金合計に対する通常コースの手数料は次のように示されています。

1日の約定代金合計信用取引・通常コース(税込)
50万円まで0円
100万円まで0円
200万円まで1,100円
200万円超100万円増えるごとに330円ずつ増加

ワンショットの場合は、1注文ごとに手数料がかかります。

1注文の約定代金信用取引・ワンショット通常コース(税込)
10万円まで108円
20万円まで165円
50万円まで330円
100万円まで550円
150万円まで770円
300万円まで1,100円
300万円超1,320円

信用取引の売買手数料だけを見れば、岡三オンラインはかなり低コストです。

とはいえ、信用取引では次の費用も見ます。

費用内容
買方金利買建玉を保有するときにかかる金利
貸株料売建玉を保有するときにかかる費用
逆日歩制度信用売りなどで発生することがある品貸料
管理費・権利処理費用建玉の保有期間や権利日またぎで関係する費用

手数料0円の枠があるからといって、信用取引そのものが低リスクになるわけではありません。

岡三証券の店舗・オムニネット手数料

岡三証券本体の国内株式手数料は、岡三オンラインとは別体系です。

国内株式、ETF、J-REITなどの標準手数料は、支店口座・通信取引口座・オムニネットで同じ計算テーブルが示されています。

約定代金標準手数料(税込)
100万円以下約定代金の1.48500%
100万円超300万円以下約定代金の1.10000% + 3,850円
300万円超500万円以下約定代金の0.97900% + 7,480円
500万円超700万円以下約定代金の0.91300% + 10,780円
700万円超1,000万円以下約定代金の0.82500% + 16,940円
1,000万円超3,000万円以下約定代金の0.66000% + 33,440円
3,000万円超5,000万円以下約定代金の0.26400% + 152,240円
5,000万円超約定代金の0.13200% + 218,240円

下限金額は3,300円です。

つまり、10万円や20万円の少額取引でも、原則として3,300円の最低手数料が効いてきます。ネット証券の感覚で頻繁に売買すると、手数料負担はかなり重くなります。

ただし、オムニネットでは条件に応じて割引が用意されています。公式ページでは、電子交付サービス、岡三BANK口座、岡三UBSファンドラップ契約金額などの条件により、最大割引率60%と案内されています。

それでも、岡三オンラインの「100万円まで0円」とは役割が違います。

岡三証券本体は、手数料の安さだけで選ぶというより、担当者への相談、投資情報、支店網、相続・資産管理、債券や投信まで含めて使う総合証券です。

取引方法の違い

岡三証券と岡三オンラインでは、注文の入口が違います。

サービス主な取引方法見方
岡三証券・支店口座営業店、担当者、オムニネット相談しながら取引しやすい
岡三証券・通信取引口座コンタクトセンター、オムニネット近くに店舗がない人向け
岡三オンラインWeb、スマホ、取引ツール、コンタクトセンター自分で発注するネット取引中心

岡三証券の口座開設ページでは、営業店での取引、コンタクトセンターでの取引、オムニネットが案内されています。支店口座・通信取引口座のどちらでも、別途申し込みによりオムニネットを利用できます。

岡三オンラインは、ネット取引が中心です。現物株式、信用取引、IPO、投信などをWeb上で扱えます。コンタクトセンター注文もありますが、手数料は高くなります。国内株を安く売買したいなら、基本はオンライン発注です。

IPOは事前入金不要が特徴

岡三オンラインの目立つ特徴は、IPOの事前入金不要です。

公式ページでは、多くのネット証券では申込時に入金が必要な完全前受制であるのに対し、岡三オンラインでは口座に資金がなくても申込可能と案内されています。当選後の購入時には資金が必要です。

これは実務上かなり大きいです。

IPO抽選のためだけに資金を長く寝かせたくない人にとって、事前入金不要は使いやすい仕組みです。複数の証券会社でIPOに申し込みたい人ほど、資金拘束の差が効いてきます。

ただし、ここにも2026年の注意点があります。

岡三オンラインの日本株・投信事業はSBI証券へ移管予定です。IPOの扱いや抽選ルール、申込画面、資金拘束の考え方が今後変わる可能性があります。IPO目的で使う場合は、最新のお知らせを確認した上で判断してください。

2026年10月のSBI証券移管予定に注意

岡三オンラインは、2026年3月26日に日本株・投資信託事業の一部譲渡を公表しています。

公式発表では、岡三オンラインが営む事業のうち、日本株の現物・信用取引および投資信託事業について、2026年10月13日を効力発生日としてSBI証券へ譲渡される予定です。

移管対象には、円貨の預り金、現物株式、信用建玉、投資信託、NISA口座および非課税投資枠が含まれると案内されています。

一方で、取引所FX、取引所CFD、店頭FX、中国株、外貨預り金などは移管対象外として示されています。

ここは新規利用者ほど見落としやすいです。

岡三オンラインの手数料体系は魅力的ですが、2026年10月以降はSBI証券側で取引する前提になります。今から口座を作るなら、「岡三オンラインを使いたい」のか、「SBI証券移管後の利用を前提にする」のかを分けて考える必要があります。

岡三証券・岡三オンラインが向いている人

岡三証券本体が向いているのは、対面相談や投資情報を重視する人です。

向いている人理由
担当者に相談したい人支店口座で対面相談ができる
地域の支店を使いたい人全国の営業店で取引できる
投資情報を重視する人岡三グループのリサーチや情報サービスを使える
債券・投信・相続も相談したい人国内株だけでなく資産全体を相談しやすい

岡三オンラインが向いているのは、ネットで日本株を売買したい人です。

向いている人理由
1日100万円以内で日本株を売買する人定額プランなら現物手数料0円
IPOの申込機会を増やしたい人事前入金不要で申し込める
自分で注文できる人ネット取引中心でコストを抑えやすい
短期売買ツールを重視する人岡三ネットトレーダー系ツールを使える

逆に、手数料の安さだけで証券会社を選ぶなら、SBI証券や楽天証券とも比較した方がいいです。

岡三オンラインは便利ですが、移管予定がある以上、長期のメイン口座として新しく選ぶ場合は少し慎重に見たいところです。

初心者が間違えやすいポイント

岡三証券と岡三オンラインを同じ手数料だと思う

名前は似ていますが、手数料体系は別です。

岡三証券本体は、支店口座・通信取引口座・オムニネットを使う総合証券型です。岡三オンラインは、ネット取引向けの別体系です。

「岡三は100万円まで0円」とだけ覚えると危ないです。それは岡三オンラインの定額プランの話であり、岡三証券の支店口座の手数料ではありません。

事前入金不要のIPOを「資金不要」と誤解する

岡三オンラインのIPOは、申込時点で口座資金がなくても参加できます。

ただし、当選後に購入するには資金が必要です。

抽選に申し込むハードルは低いですが、当選後に入金できなければ購入できません。IPO目的で使うなら、購入申込期間と入金締切を必ず確認しましょう。

移管予定を見落とす

2026年10月13日に日本株・投資信託事業がSBI証券へ移管予定である点は、この記事の中でいちばん重要です。

手数料表だけを見ると岡三オンラインは魅力的です。

でも、今後の取引環境は変わります。新しく口座を作るなら、現在の手数料だけでなく、移管後の使い勝手も含めて判断してください。

図解:岡三証券と岡三オンラインの選び方

岡三証券 店舗・電話・オムニネット 岡三オンライン ネット取引・定額プラン まず取引方法を分ける 相談重視か、ネット低コスト重視か 岡三オンラインは2026年10月13日に日本株・投信事業をSBI証券へ移管予定

まとめ

岡三証券は、手数料だけで語る証券会社ではありません。

店舗や担当者を使うなら、対面相談、投資情報、資産管理まで含めた総合証券として見るべきです。国内株の少額売買だけを頻繁に行うには、支店口座の最低手数料3,300円は重くなります。

一方、岡三オンラインは、定額プランの100万円まで0円、IPOの事前入金不要、高機能ツールなど、ネット取引らしい強みがあります。

ただし、2026年10月13日に日本株・投信事業がSBI証券へ移管される予定です。

今から選ぶなら、岡三オンラインの現在の手数料だけでなく、移管後にSBI証券でどう使うのかまで確認する。ここを外さないことが大切です。

出典

本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。