月1万円は少なすぎるのか
月1万円は、資産形成としては小さく見えるかもしれません。
でも、最初の投資額としてはかなり現実的です。
家計に無理が出にくく、相場が下がったときも続けやすいからです。
| 月額 | 年間投資額 | 20年の元本 |
|---|---|---|
| 5,000円 | 6万円 | 120万円 |
| 1万円 | 12万円 | 240万円 |
| 3万円 | 36万円 | 720万円 |
| 5万円 | 60万円 | 1,200万円 |
月1万円は、老後資金をこれだけで完成させる金額ではありません。
ただ、投資を始めるハードルを下げるにはちょうどよい金額です。
20年積み立てた場合のシミュレーション
毎月1万円を20年間、毎月末に積み立てる前提で見ると、元本は240万円です。
年利回り別の概算は次の通りです。
| 年利回り | 10年後 | 15年後 | 20年後 |
|---|---|---|---|
| 0% | 120万円 | 180万円 | 240万円 |
| 3% | 約140万円 | 約227万円 | 約328万円 |
| 5% | 約155万円 | 約267万円 | 約411万円 |
| 7% | 約173万円 | 約318万円 | 約524万円 |
表を見ると、最初の10年より後半10年の伸びが大きくなります。
これは、積み立てた元本だけでなく、運用で増えた部分にも運用成果が乗るためです。
新NISAでやる意味
通常の課税口座では、投資信託や株式の利益に税金がかかります。
新NISAでは、制度の範囲内で運用益が非課税になります。
金融庁や政府広報オンラインの案内では、2024年からの新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用でき、年間投資枠は合計360万円、非課税保有限度額は1,800万円です。
月1万円なら年間12万円なので、枠を使い切る心配はほぼありません。
むしろ、枠を意識しすぎず、長く続けることに集中しやすい金額です。
月1万円に向いている人
月1万円の積立が向いているのは、次のような人です。
| 向いている人 | 理由 |
|---|---|
| 投資が初めて | 値動きに慣れやすい |
| 家計に余裕が少ない | 無理な積立になりにくい |
| まず習慣化したい | 毎月の自動積立にしやすい |
| 暴落が怖い | 下落時の心理的負担が小さい |
| 生活防衛資金を優先したい | 投資額を抑えやすい |
最初から月5万円、月10万円にする必要はありません。
むしろ、怖くなってすぐ売ってしまうくらいなら、月1万円で続ける方がずっと実用的です。
月1万円では足りないケース
月1万円にも弱点はあります。
老後資金や教育費を本格的に作るには、金額が不足しやすいことです。
| 目的 | 月1万円だけで足りるか |
|---|---|
| 投資の練習 | 十分使いやすい |
| 旅行資金 | 期間によっては使える |
| 教育費の一部 | 補助的には使える |
| 老後資金の柱 | これだけでは不足しやすい |
| 早期リタイア | かなり不足しやすい |
月1万円は「最初の一歩」としては強いですが、「ゴールに必要な金額」から逆算すると足りない場合があります。
半年から1年続けて慣れたら、月3万円、月5万円へ増やすかを考えるとよいでしょう。
どの商品を選ぶか
月1万円なら、まずは分散された投資信託を使う人が多いです。
具体的には、全世界株式型や米国株式型などが候補になります。
ただし、商品名だけで選ぶのではなく、次の点を確認します。
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| 投資対象 | 全世界か、米国か、日本か |
| 信託報酬 | 長期ではコスト差が効く |
| 純資産総額 | 極端に小さい商品は注意 |
| 分配方針 | 毎月分配型は目的に合うか確認 |
| 為替リスク | 海外資産は円高・円安の影響を受ける |
月1万円でも、20年続ければ元本は240万円になります。
小さい金額だからといって、手数料や投資対象を雑に選ばない方がよいです。
暴落したらどうするか
月1万円積立で一番大事なのは、暴落時に続けられるかです。
たとえば、評価額が20%下がると、100万円が80万円になります。
月1万円の段階では金額のショックは小さめですが、気持ちのショックは意外と大きいです。
| 暴落時の行動 | 結果 |
|---|---|
| 積立を止める | 安い時期に買えない |
| 怖くなって売る | 損失を確定しやすい |
| 金額を下げて続ける | 習慣を残せる |
| 生活費を優先する | 無理な投資を避けられる |
暴落時に売らないためにも、投資額は少し物足りないくらいから始める方が続きやすいです。
月1万円から増額するタイミング
増額は、相場が上がったからではなく、家計が安定したタイミングで考えます。
| 増額してよい目安 | 内容 |
|---|---|
| 生活防衛資金がある | 生活費6か月分など |
| 高金利の借金がない | リボ払いやカードローンを先に返す |
| 毎月黒字が続く | 積立で生活費を圧迫しない |
| 暴落しても売らない自信がある | 値動きに慣れている |
| 目的が明確 | 老後、教育費、住宅資金など |
増額は、1万円から3万円へ一気に上げなくても構いません。
1万円から1.5万円、2万円と段階的に上げる方が、家計に馴染みやすいです。
まとめ
新NISAで月1万円を20年間積み立てると、元本は240万円です。
年3%なら約328万円、年5%なら約411万円、年7%なら約524万円がひとつの試算になります。
月1万円だけで老後資金を完成させるのは難しいですが、投資を始め、続ける習慣を作るには十分意味があります。
最初から大きく始めるより、まずは月1万円で相場の上下に慣れ、家計が安定したら少しずつ増額するのが現実的です。