2027年7月20日に何が変わる?
ほふりは、氏名、住所などを照合し、複数の証券口座を同じ人のものとしてまとめる「名寄せ」を行っています。2023年6月26日から共通番号を使う新基準を一部適用しており、2027年7月20日に全ケースを適用する予定です。
これは株主優待制度自体の改定ではありません。誰の口座を同じ株主としてまとめるか、その判定がより厳密になる変更です。
2027年7月20日は、2026年8月2日時点の予定です。実施時期や手続きが変わる場合に備え、ほふりや口座管理機関の最新案内も確認してください。
新しい名寄せ基準の4ケース
個人の口座について簡略化すると、判定は次のように整理できます。
| ケース | 2027年7月20日以後の扱い |
|---|---|
| 共通番号、氏名、住所が一致 | カナ氏名や生年月日が未登録でも名寄せする |
| 共通番号、生年月日、住所が一致 | 氏名かカナ氏名の一方が不一致でも名寄せする |
| 共通番号が不一致 | ほかの情報が一致しても名寄せしない |
| 共通番号が未登録 | ほかの名寄せキー項目がすべて一致すれば名寄せする |
共通番号が一致するだけで無条件にまとめるのではなく、住所なども組み合わせて判定します。二つの口座に共通番号が登録され、その番号が違う場合は、氏名や住所が同じでも名寄せされません。
特別口座が影響を受けやすい理由
特別口座とは、2009年の株券電子化までに株券をほふりへ預けていなかった場合などに、発行会社が信託銀行等へ開設した権利保全用の口座です。証券会社の取引口座とは異なり、そのまま市場で売買するための口座ではありません。
特別口座は株主名簿の情報をもとに作られたため、カナ氏名・カナ名称や生年月日が登録されていないことがあります。共通番号も未登録で、ほかの判定項目まで不足していると、新基準の全面適用後に名寄せされない、または既存の名寄せが解除されるおそれがあります。
たとえば同じ銘柄を特別口座で50株、証券会社で50株持っていても、別々の株主として通知されれば、それぞれ100株未満です。100株以上が条件の株主優待や議決権へ影響する場合があります。
長期保有優待への注意
名寄せと株主番号は別の仕組みです。それでも名寄せ状況が変わると、発行会社側の株主識別にも影響し、長期保有の連続性を確認しにくくなることがあります。
企業によっては、同一株主番号での継続保有や、基準日の株主名簿への連続記載を優待条件にしています。名寄せが解除された場合の扱いは一律ではないため、対象企業の優待規定や株主名簿管理人へ確認します。
変更前に確認したいこと
証券会社の口座
複数の証券会社を利用している人は、各社で氏名、カナ氏名、住所、生年月日、マイナンバーの登録状況を確認します。引っ越しや改姓後、一社だけ古い情報が残っているケースは見落としやすいところです。
特別口座
特別口座がある場合は、その口座を管理する信託銀行へ登録情報の確認・更新方法を問い合わせます。証券会社側の情報を変更しても、特別口座へ自動的に反映されるとは限りません。
特別口座の管理先が分からないときは、発行会社の株式事務案内を確認します。それでも不明なら、ほふりの「登録済加入者情報の開示請求」で確認できる場合があります。
まとめ
2027年7月20日には、共通番号を利用する新しい名寄せ基準の全面適用が予定されています。登録情報が正確なら同一人物を判定しやすくなる半面、情報が不足・不一致の口座は別々の株主として扱われることがあります。
株主優待で確認するのは保有株数だけではありません。複数口座の登録情報と、特別口座の有無も確認します。長期保有優待では、同一株主番号や連続記載の条件も対象企業の公式案内で確かめておきましょう。
出典
- 証券保管振替機構「一般投資家向け資料」(2026年8月2日確認)
- 証券保管振替機構「その他資料」(2026年8月2日確認)
- 三井住友信託銀行「株式保有口座のお届出情報のご確認について」(2026年8月2日確認)