のれん買収額と純資産の差額に、将来への期待が入る買収先の純資産60のれん40買収額100 = 純資産60 + のれん40kabutrack.com

まず結論

のれんは、M&Aで発生する「買収価格の上乗せ部分」です。買収先の純資産が60億円なのに100億円で買った場合、差額40億円がのれんになります。

なぜ上乗せして買うのか。ブランド、顧客、技術、人材、販路、将来の成長など、貸借対照表にそのまま出ていない価値があると考えるからです。

のれんが怖くなる場面

買収直後は、のれんは将来利益への期待として資産に載ります。問題は、その期待が外れたときです。買収先の売上が伸びない、利益率が落ちる、統合が進まない、競争環境が悪化する。こうなると、のれんを減損する可能性が出ます。

日本基準では、のれんは20年以内の効果が及ぶ期間で規則的に償却します。さらに、収益性が大きく悪化すれば減損も検討されます。IFRS採用企業では償却せず、減損テストで大きな損失が一度に出ることがあります。

投資家が見るポイント

M&A発表では、買収額だけでなく、のれんの大きさを見ます。純資産に対して買収額が大きいほど、将来利益への期待も大きい。うまくいけば成長加速ですが、外れたときの減損も大きくなります。

決算では、のれん残高、対象事業の利益、買収時に説明されたシナジーの進み具合を確認します。買収先の業績が悪いのに、のれんだけが重く残っている会社は、市場がまだ完全には信用しにくいです。

まとめ

のれんは、M&Aの期待が会計上の資産になったものです。良い買収なら利益で回収できますが、高値づかみなら後で減損損失として表に出ます。

投資家は、M&Aを「成長投資」とだけ見ず、支払った価格、のれん残高、買収後の利益、キャッシュ回収を並べて読みます。買った直後より、買収から1〜3年後の数字に本音が出ます。

出典

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