減損損失帳簿価額を、回収できる価値まで切り下げる帳簿価額100回収可能価額60差額40を損失計上。現金支出とは別に考えるkabutrack.com

まず結論

減損損失は、過去に買った資産や事業の価値を、今の見通しに合わせて切り下げる処理です。工場、店舗、ソフトウェア、のれんなどが対象になります。

たとえば帳簿上100億円で載っている事業が、将来の利益見通しから見て60億円しか回収できないと判断されれば、差額40億円を損失として出します。

現金が出ていく損失とは限らない

減損損失は会計上の損失なので、その期に40億円を誰かへ支払うとは限りません。ここで「巨額赤字なのに営業キャッシュフローは黒字」という決算が起きます。

ただし、現金が出ていないから問題なし、とは読めません。減損は「以前想定していたほど稼げない」と会社が認める処理です。将来の利益、純資産、自己資本比率、銀行との財務条件に影響します。

投資家が見るポイント

見る順番は、減損額そのものより中身です。どの事業で起きたのか、一過性なのか、主力事業なのか。店舗閉鎖や人員整理を伴うのか。来期以降の営業利益は本当に軽くなるのか。

減損後は減価償却費が下がり、見かけ上の利益が改善することがあります。そこだけ見て「V字回復」と考えるのは危険です。売上、粗利、キャッシュフローが改善しているかを別に確認します。

まとめ

減損損失は、現金流出を伴わないことがある一方で、投資失敗や収益力低下を示す重いサインです。

決算で減損を見たら、赤字額に驚く前に、対象事業、減損後の利益水準、純資産への影響、資金繰りへの波及を確認します。売上より利益、利益よりキャッシュ。ここは順番を間違えないところです。

出典

関連記事