YOLOとは
YOLOは、人生は一度だけだから現在を大切にしよう、という表現です。旅行、転職、学び直しなど、後悔を避けて行動する背中を押す面があります。
金融の場面では意味が揺れます。「今しかできない経験へ計画的に使う」場合もあれば、「将来は分からないから全額使う」「一銘柄へ賭ける」という衝動の説明にも使われます。同じYOLOでも、家計への影響は正反対です。
なぜ若者の行動と結びつくのか
住宅や老後など遠い目標が達成しにくく見えると、将来のために今を我慢する交換条件が弱くなります。SNSでは他人の旅行、買い物、投資利益が連続して見え、「機会を逃したくない」という感情も生まれます。
ただし、「若者はYOLOで浪費する」と一括りにはできません。貯蓄や投資を早く始める若者もおり、所得、家族構成、住居費によって行動は違います。
消費と投資で違う危険
消費では、満足を得ても予備資金がなくなり、リボ払いや借入れへ進む危険があります。投資では、一度きりの好機だと考え、全力投資、レバレッジ、話題銘柄へ偏りやすくなります。
投資の損失は、使って楽しんだ消費とも違います。経験が残らず、将来の資金まで減る場合があります。
今を楽しむことと浪費は同じではない
現在の満足へお金を使うこと自体は不合理ではありません。家計では「生活維持」「近い将来の備え」「今の経験」の三つへ先に分けると、YOLOを借金の合言葉にせずに済みます。
投資では、失っても生活と予定を崩さない金額かを確認します。「人生は一度きり」は、やり直しの難しい損失を避ける理由にもなります。
まとめ
YOLOは若者の浪費を決めつける言葉ではなく、現在の経験を重視する姿勢です。問題は、計画した支出か、将来への不信やSNSの焦りに押された行動か。今を楽しむ予算と、生活を守る資金を同時に置くことで、現在と将来を二者択一にせずに考えられます。
出典
- Heimerほか「YOLO: Mortality Beliefs and Household Finance Puzzles」
- OECD「PISA 2022 Financial Literacy Framework」
- 金融庁「資産形成の基本」