まず結論
暴落時に一括購入するか分割購入するかに、すべての状況で通用する正解はありません。
一括購入は、その後すぐ相場が反転すれば投資資金全体で上昇の恩恵を受けられます。一方、買った地点が下落途中だった場合には、その後の下落を資金全体で受けることになります。
分割購入は、この「底値を正確に当てなければならないリスク」を小さくする方法です。
例えば投資予定資金を3回に分ければ、最初の購入後にさらに下落しても、残りの資金をより低い価格で投入できます。反対に最初の購入後すぐ反発した場合、一括購入よりリターンが小さくなる可能性があります。
つまり、一括と分割の違いは「どちらが儲かるか」ではなく、不確実な下落局面でタイミングリスクをどの程度引き受けるかという資金管理の違いです。
まとめ
暴落時は価格が大きく下がるほど「安くなったから買いたい」という心理が強くなります。しかし、株価が大きく下落したことと、下落が終わったことは同じではありません。
一括購入は、反転時の上昇を最大限取り込みやすい反面、買った直後にさらに下落した場合の影響も大きくなります。
分割購入は、底値を当てるための手法ではなく、底値が分からないことを前提に購入時期を分散する方法です。
ただし、「10%下がったら必ず買い増す」と価格だけを基準にすると、企業価値そのものが悪化している銘柄を買い続ける危険があります。
そのため実際には、
価格下落 → 業績・財務・市場環境を再確認 → 投資前提が崩れていなければ次の資金を投入
という考え方が重要です。
また、個別株と広く分散されたインデックスでは意味が異なります。個別企業には業績悪化や財務問題によって株価が戻らないリスクがありますが、分散された株価指数では特定企業固有のリスクを抑えられます。
暴落時に重要なのは、最安値で買うことではありません。
底値を外しても投資を継続できる資金配分にしておくことが、「落ちるナイフ」を無理につかまず、長期的な投資機会を残すための基本になります。