発行済株式数とは?時価総額やEPSとの関係

株数を読むと何が分かるか

発行済株式数は、会社がこれまでに発行した株式の総数です。株価だけでは会社の大きさを比べにくいのは、株数が会社ごとに違うため。株価に株式数を掛けると時価総額になり、利益を株数で割るとEPS(1株当たり利益)になります。株数は、企業価値や1株当たりの指標を読み解く土台です。

ただし、発行済株式数と市場で流通する株数は同じとは限りません。会社が買い戻して保有する自己株式や、創業者などが固定的に持つ株があるからです。資料によって「発行済株式総数」「自己株式を除く株式数」「期中平均株式数」のどれを使っているかを見分けたいところです。

決算のEPSと株式数

EPSを自分で計算するなら、単純な期末株数ではなく、決算資料が示す期中平均株式数を使うのが基本です。期中に株式発行や自社株買いがあると、期末の株数だけでは一年間の変化を表せないためです。たとえば期の途中で株数が増えた場合、増加分は保有期間に応じて平均株式数に反映されます。

公募増資や新株予約権の行使で株数が増えると、利益が変わらなければEPSは下がる方向です。逆に自社株買いは株数を減らすことがあります。どちらも株価を一方向に動かす仕組みではなく、資金の使い道や調達後の利益成長も合わせて考える必要があります。

IRの数字を読むときの小さな確認

有価証券報告書や決算短信では、発行済株式数と自己株式数が別々に載っている場合があります。時価総額を概算するなら、株価と掛ける株数の定義をそろえないと、データサイト同士で数値がずれることがあります。特に自己株式の取得・処分や株式分割の前後は、比較する日付にも注意します。

JPXは、発行済株式数を授権株式数のうち既に発行した株数と説明し、普通株のみの会社では通常、上場株式数と一致するとしています。株数の数字を見かけたら、まず基準日と自己株式を含むかを確認する。このひと手間で、株価の高低だけに引っ張られにくくなります。

出典

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