記事の図解

まず結論

基準貸付利率とは、日本銀行が対象となる金融機関へ資金を貸す「補完貸付制度」で適用する金利です。金融機関は、日銀に差し入れた適格担保の範囲で、原則として翌営業日を返済期限に借り入れます。

この制度があるため、金融機関は市場で資金を借りる代わりに日銀から調達する選択肢を持ちます。基準貸付利率は、無担保コールレート(オーバーナイト物)の上限を画する役割を担います。

政策金利との違い

日本銀行が金融政策の方針として誘導するのは、無担保コールレート(オーバーナイト物)です。基準貸付利率は、その市場金利そのものではなく、金融機関が日銀から借りる際の金利です。

2026年9月18日の決定では、無担保コールレートを1.25%程度で推移するよう促し、基準貸付利率を1.50%としました。適用開始は9月24日です。差は0.25%ポイントですが、これは市場金利が必ず1.50%になるという意味ではありません。金利は市場の需給で動き、基準貸付利率は上限の目安として働きます。

数字で見るイメージ

ある金融機関が翌日までの資金を市場で借りようとして、提示金利が基準貸付利率を大きく上回ったとします。条件を満たし、十分な担保があれば、日銀の補完貸付を利用する方が割安になる可能性があります。そのため、市場の貸し手も極端に高い金利を提示しにくくなります。

金利主な意味
無担保コールレート金融機関同士が短期資金を貸し借りする市場の金利。日銀が誘導する対象
基準貸付利率対象金融機関が補完貸付制度で日銀から借りるときの金利

ただし、補完貸付を利用できるのは所定の条件を満たす金融機関です。一般企業や個人がこの金利で日銀から借りられるわけではありません。

ニュースでの見方

「基準貸付利率の引き上げ」は、銀行の住宅ローン金利や預金金利をそのまま同じ幅で上げる決定ではありません。日銀からの短期借入条件を示す数字であり、個人向け金利への波及には市場金利や各金融機関の判断が加わります。

金融政策のニュースを読むときは、誘導目標の無担保コールレートと、補完貸付の基準貸付利率を分けて確認すると混同を避けられます。水準は会合ごとに変わるため、具体的な数字を使う場合は決定日と適用日も見るのが実用的です。

まとめ

基準貸付利率は、日銀の補完貸付制度で金融機関に適用される金利です。政策金利そのものではなく、短期市場金利が上がりすぎないよう上限を画する役割があります。2026年9月24日からの水準は年1.50%ですが、今後の金融政策決定で変わる可能性があります。

出典

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