流動性が高い・低いとは
債券の流動性とは、保有者が債券を比較的すみやかに売買でき、取引で大きな価値の損失を受けにくい度合いです。売買が頻繁で買い手・売り手が多く、売り注文と買い注文の価格差が小さい市場は、一般に換金しやすい傾向があります。
反対に、取引が少ない債券では、売却したいときに希望価格で買う相手が見つからないことがあります。証券会社が提示する買取価格が直近の参考価格から離れる場合もあります。債券は株式のように取引所で一斉に売買されるとは限らず、店頭で証券会社と相対取引する商品も多いため、取引方法を確認しましょう。
価格差と市場の厚み
買い手の提示価格と売り手の提示価格の差(ビッド・アスク・スプレッド)は、売買にかかる見えにくいコストの一つです。差が広いと、買った直後に売るだけでも不利な価格になりやすくなります。注文が少ない銘柄では、まとまった数量を売ることで価格が動きやすくなる場合もあります。
具体例
満期まで数年ある社債を途中で現金化したい場面を考えます。発行企業の業績や市場金利が変わらなくても、普段の取引が少なければ買い手が限られ、売却価格が下がったり、売却まで時間がかかったりします。満期まで保有する予定でも、急な支出に備える資金なら、売却しやすさを別に考える必要があります。
確認するポイント
- 満期前に売れる取扱いがあるか、どこに注文するのか
- 証券会社が提示する買取価格と、参考価格との差
- 取引頻度や売買価格の幅、売却可能な数量
- 信用状況の悪化や市場急変時に売却が難しくなる可能性
日本証券業協会は、公社債は市場環境によって換金性が下がり、売却できない可能性もあると説明しています。満期償還を前提にしていても、途中で換金する可能性があれば、価格と流動性を購入前に確認しましょう。
まとめ
流動性は「債券を売れるか」だけでなく、「どのくらいの時間と価格で売れるか」に関わります。利回りや格付けだけでなく、売買の頻度、価格差、取扱金融機関も合わせて確認することが大切です。