決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高1521.10億円1493.45億円+1.9%3140億円48.4%
営業利益107.31億円79.73億円+34.6%172億円62.4%
経常利益110.66億円77.90億円+42%172億円64.3%
純利益59.51億円59.87億円-0.6%105億円56.7%
EPS128.83円129.73円-0.7%227.63円56.6%

会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。

セグメント

事業売上高前年同期比セグメント利益前年同期比
アパレル・雑貨1,441.03億円+2.0%111.10億円+42.9%
その他(飲食等)80.07億円+1.1%-0.43億円前年0.13億円

開示上のセグメント利益合計111.06億円は連結経常利益と一致し、連結営業利益107.31億円とは指標の範囲が異なる。利益比較ではこの点に注意したい。ブランド別ではGlobal Work 261.24億円(+0.1%)、niko and... 193.48億円(+8.8%)、Lowrys Farm 131.05億円(+8.1%)、Studio Clip 128.19億円(+5.3%)、LEPSIM 99.15億円(+13.7%)。国内売上は1,330.89億円(+3.2%)、海外売上は110.14億円(-11.4%)だった。ブランド別利益は開示されていない。

財務安全性

財務安全性では、総資産1383.15億円、純資産862.21億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率62.1%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF86.35億円、投資CF-55.96億円、財務CF-31.87億円、現金及び現金同等物の期末残高248.72億円です。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率-0.7%当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE非開示決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は7.1%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。

ポジティブ要因

国内ブランドの採算改善

アパレル・雑貨事業のセグメント利益は111.10億円、前年同期比42.9%増。売上の伸びを上回っており、採算改善が営業増益を支えた。niko and...、Lowrys Farm、Studio Clip、LEPSIMなど複数ブランドが増収だった。

営業利益の進捗

通期営業利益計画172億円に対する進捗は62.4%。ただし、純利益の進捗は56.7%で前年同期をわずかに下回る。特別損益や税負担も含めた下期の着地を確認したい。

リスク要因

海外売上の減少

国内売上が3.2%増えた一方、海外売上は11.4%減少。グループ全体の成長を国内ブランドだけで支え続けられるか、海外店舗の売上と採算の回復が課題となる。

営業増益と純利益の乖離

営業利益は34.6%増えたが、親会社株主に帰属する純利益は0.6%減。短信では特別利益12.30億円と店舗減損1.29億円などが計上されている。営業段階の改善が最終利益へつながるか、下期の一時損益と税負担を切り分けたい。

業界動向との関連

アパレル小売では、売上成長だけでなく、値引き率、在庫回転、仕入原価、店舗・ECの構成が利益を左右する。今回の短信では国内売上が伸びた一方で海外売上は減少しており、地域別の回復差が続くかが焦点。

株価への示唆

営業利益の大幅増は評価材料だが、純利益は横ばいで海外売上も減少した。好材料と懸念が混在するため、次は下期の既存店・在庫・値引きと海外採算を確認したい。株価評価や市場予想との比較は本稿の対象外。

今期の総括

国内ブランドの採算改善で営業利益は大きく伸びたが、海外売上の減少や特別損益などもあり、純利益は前年同期並みだった。営業増益が下期も続くかは、在庫・値引きと海外事業の推移にかかる。

来期見通し

会社は通期予想を据え置き、売上高3,140億円、営業利益172億円、経常利益172億円、純利益105億円を見込む。営業利益の中間期進捗は62.4%。下期は国内の利益率を維持しながら、海外売上の回復と最終利益の進捗を確認したい。

総合判断

総合判断は中立。国内事業の利益率改善は明確だが、連結純利益は前年同期をわずかに下回り、海外売上も減少した。国内の増益が続くか、海外の落ち込みが止まるかを次の決算で見極めたい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2027年2月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」、アンドエスティHD、開示日: 2026-09-30