ファーマライズHD 2796 2027年5月期第1四半期決算 売上高172.42億円(+2.9%) 営業利益: 0.68億円 売上高: 172.42億円 リスク: 原材料・エネルギー価格 人件費・労務費 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高172.42億円167.53億円+2.9%706.04億円24.4%
営業利益0.68億円1.52億円-54.8%10.14億円6.7%
経常利益0.79億円1.15億円-31.3%7.36億円10.7%
純利益-0.36億円-0.18億円赤字拡大0.11億円該当なし
EPS-3.2円-1.62円赤字拡大0.99円該当なし

会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。

セグメント

ファーマライズHDは、調剤薬局、物販、医学資料保管・管理、医療モール経営の4報告セグメントとその他事業を開示している。当第1四半期の外部顧客向け売上高は、調剤薬局事業144.74億円、物販事業20.60億円、医学資料保管・管理事業1.38億円、医療モール経営事業1.23億円、その他事業4.45億円だった。

セグメント利益は、調剤薬局事業1.58億円、物販事業は0.33億円の損失、医学資料保管・管理事業0.04億円、医療モール経営事業0.18億円、その他事業0.05億円。合計1.53億円から全社費用など0.84億円を調整し、連結営業利益0.68億円となっている。調剤薬局はM&Aによる店舗数増で増収となった一方、調剤報酬・薬価改定や処方日数長期化で原価率が上昇した。物販は先行費用や商品原価率上昇で損失が拡大し、医療モールは一部空室で減収減益となった。その他は医薬品卸売事業の寄与で黒字転換した。

財務安全性

財務安全性では、総資産312.21億円、純資産66.57億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率20.6%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率赤字拡大当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE非開示決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は0.4%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。

ポジティブ要因

売上規模の確認

売上高は172.42億円、前年比は+2.9%です。ただし増収でも利益が残っていません。ここはかなり冷たく見られます。

財務基盤

自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は20.6%、純資産は66.57億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。

リスク要因

営業減益

営業利益は0.68億円で、前年同期比54.8%減です。減益要因が価格転嫁、数量、原価、人件費のどこにあるかが論点です。営業利益率は0.4%です。

利益率とキャッシュのずれ

営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。

販売数量・コスト前提の変動

次期または通期予想は売上高706.04億円、営業利益10.14億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。

市場評価の変動可能性

決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。

業界動向との関連

業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。

株価への示唆

株価への示唆はやや冷たいです。増収でも営業利益が残らない決算は、短期資金が材料視しても長続きしにくい。会社計画の営業利益10.14億円に届くには、次の四半期で利益率の改善を見せる必要があります。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。

今期の総括

今期は売上高172.42億円(+2.9%)、営業利益0.68億円(-54.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益-0.36億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。

来期見通し

来期または通期見通しでは、売上高706.04億円、営業利益10.14億円、経常利益7.36億円、純利益0.11億円、EPS0.99円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。

総合判断

総合判断は中立。判断の根拠は、売上高172.42億円、営業利益0.68億円、純利益-0.36億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「令和9年5月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、ファーマライズHD、開示日: 2026-09-17