決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 20.15億円 | 29.75億円 | -32.3% | 22.46億円 | 該当なし |
| 営業利益 | -1.21億円 | -1.33億円 | 赤字縮小 | -0.07億円 | 該当なし |
| 経常利益 | -1.69億円 | -1.45億円 | 赤字拡大 | -0.20億円 | 該当なし |
| 純利益 | -3.51億円 | -1.15億円 | 赤字拡大 | -0.48億円 | 該当なし |
| EPS | -24.58円 | -8.06円 | 赤字拡大 | 非開示 | 該当なし |
通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。
セグメント
食品事業は売上高3.13億円、セグメント利益0.17億円と黒字を確保した。一方、売上高の82.4%を占めるインターネット通信販売事業は売上高16.61億円、利益0.05億円にとどまった。化粧品事業は売上高0.12億円、損失0.33億円、その他事業も損失0.23億円で、全社費用0.88億円を差し引いた連結営業損失は1.22億円となった。食品の採算改善だけでは、赤字事業と本社費用を吸収できていない。
財務安全性
財務安全性では、総資産8.80億円に対して純資産はマイナス0.73億円、自己資本比率は△8.7%で、期末時点では債務超過だった。営業CFは△0.37億円、投資CFは△0.51億円、財務CFは0.90億円、現金及び現金同等物の期末残高は2.14億円。事業活動で減った資金を借入などの財務活動で補う構図である。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 赤字拡大 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は-6%、総資産経常利益率は-19.2%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は-1.21億円で、前年からは赤字縮小です。改善はありますが、まだ黒字ではありません。市場はここを甘く見ません。
売上規模の確認
売上高は20.15億円、前年比は-32.3%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率は△8.7%、純資産はマイナス0.73億円で、財務余力は乏しい。食品事業の黒字化を連結利益と営業キャッシュ・フローの改善へつなげられるかが焦点となる。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは△0.37億円だった。損益だけでなく、営業活動による資金流出を止められるかを確認したい。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高22.46億円、営業利益-0.07億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
市場はまだ信用しにくい内容です。売上、利益率、キャッシュのうち少なくとも一つがはっきり改善しないと、決算を買う理由は作りにくいでしょう。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高20.15億円(-32.3%)、営業利益-1.21億円、親会社株主に帰属する当期純利益-3.51億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高22.46億円、営業利益-0.07億円、経常利益-0.20億円、純利益-0.48億円、EPS非開示が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は弱気。判断の根拠は、売上高20.15億円、営業利益-1.21億円、純利益-3.51億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2024年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、石垣食品、開示日: 2024-05-15