決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率来期予想見方
売上高172.49億円166.05億円3.9%増175.00億円小幅増収計画
営業利益2.68億円1.23億円117.2%増2.00億円来期は反動減
経常利益2.79億円1.68億円65.8%増2.00億円減益予想
純利益3.40億円1.77億円91.4%増1.50億円売却益反動
EPS46.74円24.41円91.5%増20.59円来期低下予想

営業利益率は1.6%と前期の0.7%から改善した。投資有価証券売却益1.82億円と減損損失0.50億円が最終利益に影響している。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率91.5%増前期比特別要因込みで増加
ROIC開示なし決算短信では未開示営業利益率1.6%を代替確認
PER推移約34.5倍株価710円、来期予想EPS20.59円来期減益を前提に高め

数字からは、営業黒字の改善は明確だが、利益率は低く、来期は売却益反動も含めてEPSが低下する見通しである。

ポジティブ要因

トレカと駿河屋の成長

トレカ部門は25.76億円で26.6%増、駿河屋部門は11.28億円で80.7%増となった。書店・レンタルの縮小をリユース関連が補っている。

スマート無人営業の拡大

スマート無人営業店舗は32店舗となり、営業時間延長や有人時間の置き換えを進めた。運営効率化が進む場合、固定費吸収に寄与する可能性があります。

営業利益率の改善

営業利益率は0.7%から1.6%へ改善した。既存部門が縮小する中でも、成長商材と運営効率化により黒字幅を広げた点は評価できる。

リスク要因

既存メディア部門の縮小

書店部門は5.7%減、レンタル部門は11.0%減、セルAV部門は18.6%減だった。電子書籍や配信サービスの拡大により、リアル店舗の既存市場は厳しい。

一過性利益の反動

純利益には投資有価証券売却益1.82億円が含まれる。本業の収益力とは異なる要因が含まれています。来期純利益は1.50億円へ55.9%減を見込む。

財務余力の制約

自己資本比率は24.2%で、一般的な安全目安の30%を下回る。営業CFも0.29億円にとどまり、成長投資と財務改善の両立が課題である。

財務安全性

総資産は125.75億円、純資産は30.44億円で、自己資本比率は24.2%である。営業CFは0.29億円の黒字だが、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は98.5年と高く、財務面には重さが残る。現金及び現金同等物は25.14億円で一定の手元資金はあるが、収益改善の持続が安全性改善の前提となる。

業界動向との関連

書店・映像音楽レンタル市場は電子書籍、配信、ネット通販の影響で縮小傾向にある。一方、トレカや中古ホビーなどリユース市場は生活防衛意識や循環型社会への関心を背景に堅調である。小売業は消費動向の影響を受けやすい。

株価への示唆

前提条件

今期実績EPSは46.74円、来期予想EPSは20.59円である。2026年5月12日12時37分時点の株価710円を用いると、来期予想EPSベースのPERは約34.5倍となる。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。

理論株価

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気25.0倍20.59円約515円
中立35.0倍20.59円約721円
強気45.0倍20.59円約927円

現在株価は中立シナリオに近い。トレカ・駿河屋の成長と無人営業の効率化が進む場合は上振れ余地がある一方、既存部門縮小と一過性利益の反動が強い場合は下振れる可能性があります。

今期の総括

2026年3月期は、成長部門の拡大とスマート無人営業の導入により増収増益となった。ただし純利益は投資有価証券売却益の寄与があり、営業利益率もなお低い。

来期見通し

2027年3月期は売上高175.00億円、営業利益2.00億円、経常利益2.00億円、純利益1.50億円を見込む。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。トレカ館と駿河屋の伸長を見込む一方、既存事業環境は厳しい。

総合判断

総合判断は中立である。営業利益の改善は評価できるが、低い自己資本比率、一過性利益、来期減益計画が重い。次回決算では、トレカ・駿河屋の伸びと営業CFの改善を確認したい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示