野村不動産マスターファンド投資法人 3462 / 2018年2月期 営業収益 342.18億円 分配金(利益超過分配金を除く) 2624円 営業利益 132.12億円 自己資本比率 50.9% リスク: 金利・借換費用 稼働率・賃料・物件売却 kabutrack.com

決算サマリー

項目2018年2月期2017年8月期前期比
営業収益342.18億円381.39億円-10.3%
営業利益132.12億円157.35億円-16%
経常利益107.15億円131.90億円-18.8%
当期純利益107.14億円131.90億円-18.8%
1口当たり分配金(利益超過分配金を含まない)2624円3037円-13.6%
利益超過分配金を含む総額3047円3037円+0.3%

REITの増減率は前年同期比ではなく、直前の6か月決算期との比較である。

セグメント

REITには事業会社の報告セグメントをそのまま適用しない。収益源は保有不動産の賃料、共益費、物件売却などであり、評価では用途別・地域別ポートフォリオ、稼働率、賃料改定、含み損益を運用報告と併せて見る。

財務安全性

総資産は10898.20億円、純資産は5550.90億円、自己資本比率は50.9%。営業CFは395.73億円、投資CFは-189.83億円、財務CFは-152.80億円、期末現金は765.36億円である。REITでは借入金の返済期限、固定・変動金利比率、LTV、物件取得と分配の資金配分が財務余力を左右する。

定量評価

営業利益率は38.6%、1口当たり分配金は2624円。利益成長だけでなく、分配金を支える賃貸収益と借換後の金利負担を同時に確認する。REITでは事業会社型のEPS、ROIC、PERより、1口当たり利益、NAV倍率、分配金利回り、LTVが中心指標となる。

ポジティブ要因

営業収益と利益

営業収益は342.18億円(-10.3%)、営業利益は132.12億円(-16%)。賃貸収益と費用の差が営業段階でどの程度残ったかを示す。

分配金

1口当たり分配金(利益超過分配金を含まない)は2624円で、直前期は3037円だった。利益超過分配金423円を含む総額は3047円であり、利益分配と資本払戻しの内訳を分けて読む必要がある。

リスク要因

金利・借換リスク

借入金の借換金利が上昇すると、賃料収入が安定していても分配可能利益は圧迫される。固定金利比率と平均残存年数が確認点となる。

稼働率と物件価格

退去や賃料減額で稼働率が下がる場合、営業収益と鑑定評価の両方に影響する。物件売却益を含む期は、継続的な賃貸利益と切り分ける必要がある。

業界動向との関連

J-REITは長期金利と不動産賃貸市況の双方に反応する。金利上昇は調達費用と投資口価格の重荷になりやすい一方、賃料上昇や高稼働が続く場合は収益の下支えとなる。

株価への示唆

決算だけで投資口価格の割安・割高は決められない。2018年2月期の分配金2624円に加え、NAV倍率、予想分配金利回り、LTV、金利固定化の状況を同じ時点で比較する必要がある。

今期の総括

2018年2月期は営業収益342.18億円、営業利益132.12億円、当期純利益107.14億円、1口当たり分配金2624円となった。直前期比較とキャッシュ・フローを分けて確認できる内容である。

来期見通し

次期予想は営業収益非開示、営業利益非開示、当期純利益非開示、1口当たり分配金非開示(利益超過分配金なし)。賃料、稼働率、物件取得・売却、借換金利の前提が達成度を左右する。

総合判断

総合判断は弱気。営業収益342.18億円と分配金(利益超過分配金を含まない)2624円、利益超過分配金を含む総額3047円を基礎に、自己資本比率50.9%、営業CF395.73億円、次期分配金予想非開示を評価する。金利負担が想定以上に増える場合は見方が弱まり得る。

出典