コヤマ・ミライエ 証券コード: 405A 2025年9月期は13.6%増収、営業利益53.8%減 買取台数は過去最高でも、中古車相場下落で採算が悪化 2024年9月期 2025年9月期 2.62億円 1.21億円 営業利益 ✓ 売上高は78.13億円、前期比13.6%増 ✓ 買取台数7295台、前期比7.7%増 ✓ 自己資本比率は22.9%から29.0%へ改善 ⚠ 営業利益は前期比53.8%減 ⚠ 営業CFは0.56億円の赤字 ⚠ 次期も減収・営業減益を予想

決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率次期会社予想進捗率
売上高78.13億円68.75億円+13.6%75.36億円該当なし
営業利益1.21億円2.62億円-53.8%1.07億円該当なし
経常利益1.04億円2.56億円-59.1%1.00億円該当なし
当期純利益0.72億円1.78億円-59.5%0.69億円該当なし
EPS360.84円890.64円-59.5%345.02円該当なし

売上は伸びたが、売上総利益が9.31億円から8.54億円へ減少し、販管費増も重なった。通期実績と次期予想の比較になるため、進捗率は算定しない。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率-59.5%前期比利益成長は大きく後退
ROIC約11.8%簡易推計税引後営業利益を期首・期末平均の投下資本で除した概算
PER推移市場データなし過去レンジ比較なしTOKYO PRO Market銘柄で取引価格データを確認できず算定保留

簡易ROICは一定水準を保つが、営業利益率は3.8%から1.6%へ低下した。資本効率の数字だけで、採算悪化と営業CF赤字を打ち消せる内容ではない。

ポジティブ要因

買取台数は過去最高

中古車の買取台数は7295台と前期比7.7%増え、過去最高を更新した。新規顧客の獲得と買取台数の拡大は、売上高13.6%増の土台になっている。

自己資本の積み上げ

純資産は3.98億円から4.70億円へ増加し、自己資本比率は22.9%から29.0%へ6.1ポイント改善した。借入金返済も進み、長期借入金は6.81億円から6.02億円へ減少した。

在庫の圧縮

商品残高は4.39億円から4.18億円へ減った。中古車相場が下落する局面で在庫を膨らませなかった点は、価格変動リスクを抑える材料である。

リスク要因

台数増が利益につながっていない

売上高は9.38億円増えたのに、売上総利益は0.76億円減った。営業利益は1.21億円と半減しており、数量拡大より一台当たり粗利の悪化が強く表れた決算である。

中古車オークション相場の下落

主要取引先のオークション平均成約価格は2025年2月の126.0万円から5月に118.4万円まで低下した。相場と成約率が弱い局面では、仕入れ後の価格変動が粗利を圧迫しやすい。

営業キャッシュ・フローの赤字化

営業CFは前期の2.63億円の黒字から0.56億円の赤字へ転じた。売上債権の増加0.76億円と法人税等の支払い1.24億円が重く、フリーCFも約1.06億円の赤字である。

財務安全性

自己資本比率29.0%は前期より改善したものの、基準上は30%未満で低めの水準にある。流動比率は235.8%で短期支払余力は確保するが、有利子負債は約10.44億円、総資産比64.3%と重い。現金同等物7.01億円は負債への緩衝材になる一方、営業CFとフリーCFの赤字が続く場合、財務余力は縮小する。

業界動向との関連

国内中古車登録台数は前期比0.6%増とほぼ横ばい、新車登録台数は2.6%増だった。新車供給の回復は下取り車の供給を増やす反面、中古車相場を押し下げる。コヤマ・ミライエは台数を伸ばしたが、相場下落時の価格設定と在庫回転が収益差を生む局面に入っている。

株価への示唆

TOKYO PRO Market銘柄で継続的な市場価格と過去PERレンジを確認できないため、理論株価の試算は行わない。評価が改善する条件は、買取台数の増加を維持しながら営業利益率を1.6%から戻し、営業CFを黒字化することにある。逆に中古車相場の下落が続き、一台当たり粗利がさらに縮む場合、売上成長だけでは利益評価につながりにくい。市場は台数より採算を見る段階である。

今期の総括

2025年9月期は買取台数の拡大で増収を確保したが、粗利減少と販管費増により営業利益が53.8%減った。売上より利益、利益よりキャッシュ。営業CFまで赤字へ転じたため、事業規模の拡大を収益の質に結びつけられていない点が残る。

来期見通し

2026年9月期は売上高75.36億円、営業利益1.07億円、当期純利益0.69億円を見込み、それぞれ前期比3.5%減、11.6%減、4.4%減となる。会社はリピート率向上、新規顧客獲得、AI活用による効率化を進める方針だが、計画自体は回復を織り込んでいない。中古車相場と一台当たり粗利が前提を左右する。

総合判断

総合判断は弱気である。買取台数と売上高は伸びたが、EPSは59.5%減、営業利益率は1.6%、営業CFは赤字となった。次期も減収減益予想で、PERによる市場評価も確認できない。見方を変えるには、粗利率と営業CFの回復を実績で示す必要がある。

出典

  • コヤマ・ミライエ「2025年9月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」、2025年11月14日開示