決算サマリー
| 項目 | 当中間期実績 | 前年中間期 | 増減率 | 通期会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 47.60億円 | 40.37億円 | +17.9% | 75.36億円 | 63.2% |
| 営業利益 | 1.74億円 | 0.41億円 | +323.4% | 1.07億円 | 162.9% |
| 経常利益 | 1.75億円 | 0.37億円 | +371.3% | 1.00億円 | 175.0% |
| 中間純利益 | 1.20億円 | 0.24億円 | +382.4% | 0.69億円 | 174.7% |
| EPS | 602.57円 | 124.90円 | +382.4% | 345.02円 | 174.6% |
営業利益以下は中間期で通期計画を超えた。会社は予想を据え置いており、進捗率の高さは上振れ余地を示す一方、下期の中古車相場と在庫採算を慎重に見積もっていると読める。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +382.4% | 前年中間期比 | 純利益の増加を反映 |
| ROIC | 約14.0% | 中間期6カ月の簡易推計 | 税引後営業利益を期首・中間期末平均の投下資本で除算 |
| PER推移 | 市場データなし | 過去レンジ比較なし | TOKYO PRO Market銘柄で継続的な取引価格を確認できず算定保留 |
売上総利益率は10.3%から12.0%、営業利益率は1.0%から3.7%へ改善した。利益率の回復が増益の中心であり、受取補償金0.07億円を除いても本業の改善は大きい。
ポジティブ要因
一台当たり採算が改善
買取台数は4079台と前年同期比0.2%減だったが、売上高は17.9%増えた。売上総利益は4.16億円から5.69億円へ36.7%増加しており、台数ではなく販売単価と粗利の改善が利益を押し上げた。
販管費の伸びを粗利増が吸収
販管費は3.75億円から3.94億円へ5.2%増にとどまった。売上総利益の1.52億円増に対して販管費増は0.20億円弱で、営業利益は0.41億円から1.74億円へ拡大した。
営業キャッシュ・フローが黒字化
営業CFは前年同期の1.73億円の赤字から0.78億円の黒字へ転換し、フリーCFも0.71億円の黒字となった。棚卸資産は増えたが、税引前利益の増加と法人税還付が資金創出を支えた。
リスク要因
商品在庫と売上債権が増加
商品は前期末比0.99億円増の5.18億円、売掛金は0.48億円増の1.45億円となった。相場下落局面で在庫回転が鈍れば、粗利低下や運転資金負担として表れやすい。
オークション相場に下落の兆し
2026年3月の成約車両単価は前月比でシーエーエーが9.5%減、ユー・エス・エスが11.6%減った。前年同月比では高値を保つが、3月後半の相場変化が下期の販売採算を圧迫する余地がある。
通期予想据え置きとの距離
営業利益の進捗率は162.9%に達したが、会社は通期1.07億円予想を変更しなかった。上期利益の全額が通期上振れに直結するとは限らず、相場下落や在庫評価を織り込む必要がある。
財務安全性
総資産17.90億円、純資産5.91億円で、自己資本比率は前期末の29.0%から33.0%へ改善した。流動比率は227.1%と短期支払余力がある。有利子負債は約9.94億円、総資産比55.5%でなお重いが、現金同等物7.33億円と営業CF黒字化は緩衝材になる。借入返済を進めつつ在庫増を管理できるかが財務面の焦点である。
業界動向との関連
国内中古車登録台数は前年同期比3.8%減、新車登録台数は2.2%減だった。円安で海外向け中古車価格は高値を保つ一方、地政学情勢の変化後にオークション相場は下落し始めた。コヤマ・ミライエは上期に採算を戻したが、下期は高値維持と相場調整の綱引きになる。
株価への示唆
継続的な市場価格を確認できないため、PERや理論株価の試算は行わない。評価を支える条件は、営業利益率3.7%と営業CF黒字を下期にも維持し、通期計画超過を実績で固めることだ。逆に、3月からのオークション相場下落が在庫5.18億円の採算を削る場合、上期の高進捗はそのまま通期評価に使えない。数字は強い。問題は下期の再現性である。
今期の総括
2026年9月期中間期は、買取台数がほぼ横ばいでも増収となり、粗利率改善と販管費抑制で営業利益が4倍超へ伸びた。営業CFも黒字化し、前年の「売上は伸びても利益と現金が弱い」状態からは明確に変わった。
来期見通し
会社は通期予想を売上高75.36億円、営業利益1.07億円、当期純利益0.69億円に据え置いた。中間期実績は利益計画を超えているが、3月後半の相場下落、商品在庫増、為替・地政学リスクを踏まえると、会社は下期の採算悪化を警戒しているとみられる。年間配当予想も0.00円で変更はない。
総合判断
総合判断は中立である。営業利益323.4%増、営業CF黒字化、自己資本比率33.0%への改善は強い。ただし通期予想は据え置かれ、相場下落と在庫増が下期リスクとして残る。次回は営業利益率3.7%の持続と在庫回転を優先して確認したい。
出典
- コヤマ・ミライエ「2026年9月期 中間決算短信〔日本基準〕(非連結)」、2026年5月14日開示