決算サマリー

項目2026年9月期第3四半期累計実績前年同期比2026年9月期通期予想通期予想比の単純進捗
売上高1,310.617百万円比較対象なし1,753百万円(+16.3%)74.8%
営業利益344.128百万円比較対象なし444百万円(+16.6%)77.5%
経常利益346.400百万円比較対象なし434百万円(+15.0%)79.8%
四半期・当期純利益344.755百万円比較対象なし327百万円(-25.6%)105.4%
EPS84.94円比較対象なし80.47円

決算短信では、2025年9月期第3四半期の四半期財務諸表を作成していないため、前年同期の金額と増減率は記載されていません。進捗率は累計実績を通期予想で割った単純計算で、季節性や第4四半期の費用を織り込んだ達成確度を示すものではありません。

セグメント

報告セグメントは「Audiostock事業」の単一セグメントです。サービス別では、音源ライセンスの定額制・単品販売などによる課金収入と、放送利用や音楽配信などによる著作権等収入を展開しています。サービス別の営業利益は開示されていません。

サービスQ3累計売上高前年同期比開示内容
課金収入486百万円+8.3%主要な定額制契約件数は10.1千件、+7.9%
著作権等収入807百万円+39.9%著作権・著作隣接権・音楽配信収入

サービス別売上高の開示額は、全社売上高1,310.617百万円と一致しないため、構成比は計算していません。著作権等収入は、2025年9月期に過年度の放送使用分が一時的に上乗せされた反動が通期成長率を押し下げる見込みです。

定量評価

指標数値読み方
Q3累計営業利益率26.3%344.128百万円÷1,310.617百万円。
通期営業利益率予想25.3%444百万円÷1,753百万円。
自己資本比率62.8%2026年6月末。
ROIC開示なし投下資本の内訳が不足するため試算しません。
PER算出対象外上場初日で、本文に株価を持ち込んでいません。

EPSはQ3累計84.94円、通期予想80.47円です。通期予想EPSは公募株式数10万株を含む予定期中平均株式数で算出されているため、単純な利益額の比較だけでは読み切れません。

ポジティブ要因

  • 課金収入はQ3累計486百万円、前年同期比8.3%増。主要な定額制契約件数も10.1千件、同7.9%増で、継続利用の伸びが確認できます。
  • 著作権等収入は807百万円、前年同期比39.9%増。管理楽曲数は2025年9月期の3.4万曲から2026年6月末に4.4万曲へ増えています。
  • Q3累計の営業利益率は26.3%。通期は売上高、営業利益、経常利益について増加を計画しており、利益率も25.3%を見込んでいます。

リスク要因

  • 著作隣接権収入には前期の過年度放送使用分という一時的な押し上げ要因があり、今期の通期成長率はQ3累計より低くなる見込みです。
  • クリエイター報酬や著作権等管理団体への支払手数料は売上高に連動します。売上が伸びても、費用の増加が利益率を押し下げる可能性があります。
  • 前期は繰延税金資産の計上に伴う税金費用の減少があり、今期は課税所得の増加と税金費用の増加で純利益が減少する見通しです。
  • 四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていません。利益の伸びと現金及び預金の増減がどのように連動するかは、今後の開示で確認が必要です。

財務安全性

2026年6月末の総資産は1,805.545百万円、純資産は1,134.702百万円、自己資本比率は62.8%です。現金及び預金は1,642.082百万円、負債合計は670.843百万円で、長期借入金はありません。四半期純利益344.755百万円によって利益剰余金が増加しました。財務は確認しやすい一方、キャッシュ・フロー計算書がないため、利益の現金化は次回以降の確認事項です。

業界動向との関連

動画広告、動画配信、SNSなどで利用されるBGMや効果音の需要を取り込む事業です。会社は、音源ライセンス販売を基盤に、放送利用やストリーミングによる権利収入へ収益機会を広げています。市場拡大の恩恵を受けるには、音源数の増加だけでなく、利用実績とクリエイターへの分配後に利益を残せるかが重要です。

株価への示唆

2026年9月16日に東証グロース市場へ上場したため、本資料だけでは上場後の株価、時価総額、PERを確認できません。短期的には上場初日の需給と通期計画への織り込みが焦点になります。中期的には、課金収入の契約件数、著作権管理楽曲数、権利収入の伸び、営業利益率が計画どおり推移するかを確認します。現時点の総合判断は中立です。

今期の総括

Q3累計は、課金収入の堅調な増加に加えて、著作権等収入の伸長が全社売上を押し上げました。営業利益率は26.3%と高水準ですが、通期の著作権等収入には前期の一時要因の反動があり、純利益は税効果の反動で減益予想です。増収の勢いだけでなく、利益率と権利収入の再現性を分けて評価する局面です。

来期見通し

今回開示された2026年9月期通期予想は、売上高17.53億円、営業利益4.44億円、経常利益4.34億円、当期純利益3.27億円、EPS80.47円、年間配当0.00円です。会社は、課金収入650百万円、著作権等収入1,084百万円を見込んでいます。次回以降は、定額制契約件数の伸び、管理楽曲数の増加、支払手数料を含む原価率、税金費用を確認します。

総合判断

総合判断は中立です。Q3累計は課金収入と著作権等収入の伸長を背景に営業利益率26.3%を確保しましたが、権利収入の一時要因と税効果の反動が通期の読みを難しくしています。上場初日で株価指標も未形成のため、通期計画の達成度と利益の現金化を見極めることが先決です。

出典