Skyfall 証券コード: 625A 3Q累計営業利益は通期計画の88.5% ただし4Qは成長投資で利益水準を抑える計画 営業利益(億円) 25/9通期 26/9 3Q累計 26/9通期計画 5.15 10.13 11.44 ※3Q累計と通期を含むため単純比較ではない ✓ SKYFLAGが売上の97.5% ✓ 金融・海外広告主が寄与 ✓ 自己資本比率40.2% ⚠ 4Q営業利益計画は1.31億円 ⚠ 売掛金増加とCF非作成 ⚠ 海外・規制・システム対応 kabutrack.com

決算サマリー

当第3四半期累計は2025年10月1日から2026年6月30日までの9か月実績である。前年同期は四半期財務諸表を作成していないため、前年同期比は開示されていない。比較欄には前期通期実績を参考値として置き、通期計画との進捗を確認する。

項目2026年9月期3Q累計2025年9月期通期(参考)2026年9月期通期計画計画進捗率
売上高140.59億円162.15億円184.97億円76.0%
営業利益10.13億円5.15億円11.44億円88.5%
経常利益10.65億円5.53億円11.76億円90.6%
純利益7.97億円4.46億円8.07億円98.7%
EPS128.35円71.95円130.00円-

3Q累計の利益進捗は高いが、4Qには営業利益1.31億円、経常利益1.10億円、純利益0.10億円を見込む。上場関連費用や海外展開費用を含むため、単純な利益ランレートでは通期達成度を測れない。

セグメント

報告セグメントは「リワードマーケティングプラットフォーム事業」と「その他」である。外部顧客向け売上高は合計140.59億円で、主力事業が13,701.298百万円、その他が358.033百万円となった。

報告セグメント外部顧客向け売上高構成比セグメント利益開示された動き
リワードマーケティングプラットフォーム事業137.01億円97.5%16.89億円大型施策、金融領域、海外広告主が寄与。韓国では4月から独自フォーマットを開始
その他3.58億円2.5%0.07億円ポーカーチェイス等の継続利用・休眠ユーザー復帰に取り組む
合計140.59億円100.0%16.95億円全社調整額6.82億円控除後の営業利益は10.13億円

セグメント利益の合計は1,695.175百万円で、全社費用などの調整額681.973百万円を控除して営業利益1,013.201百万円となる。表示額の合計差は百万円未満の丸めによる。前年同期は四半期財務諸表がないため、同一期間のセグメント増減率は確認できない。前期通期は主力事業の売上高156.35億円、その他5.80億円であった。

財務安全性

6月末の総資産は65.91億円、純資産は26.50億円、自己資本比率は40.2%である。現金及び預金は17.76億円と前期末から6.44億円増えたが、売掛金も35.03億円と8.13億円増加した。広告取引の拡大に伴う運転資金負担が表れている。

四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、営業利益がどの程度現金化されたかは今回の短信だけでは判断できない。短期借入金2.00億円、1年内返済予定の長期借入金0.73億円、長期借入金1.78億円が計上されており、売掛金の回収と借入返済の進み方が次の確認材料となる。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率-前年同期前年同期の四半期財務諸表がなく、同一期間の比較は開示されていない
ROIC算定保留-四半期ベースの投下資本と税引後営業利益の比較材料が不足している
PER推移形成途上上場日: 2026年9月17日上場直後で過去推移はなく、会社予想EPSと株価の組み合わせを継続確認する段階である
営業利益率7.2%通期計画6.2%3Q累計は計画の通期利益率を上回るが、4Qの先行費用を含めた計画である

EPSは3Q累計128.35円で、通期予想130.00円に近い。もっとも、株式上場に伴う発行済株式数の変化や4Q費用があるため、3Q累計EPSだけで通期の利益水準を外挿する局面ではない。

ポジティブ要因

SKYFLAGの取引拡大

リワードマーケティングプラットフォーム事業の外部顧客向け売上高は137.01億円で、全社の97.5%を占める。ゴールデンウィーク期間の大型施策、国内金融広告主、海外広告主との取引拡大が寄与しており、売上の中心が明確である。

利益の進捗

営業利益は通期計画11.44億円に対して10.13億円、経常利益は11.76億円に対して10.65億円まで積み上がった。主力事業のセグメント利益は16.89億円で、全社費用を吸収した後も本業の利益を確保している。

海外展開の初期進捗

韓国市場では2026年4月から独自フォーマットによる広告配信を開始した。海外企業からの売上高は2025年10月から2026年6月のSKYFLAG売上の46.0%を占めるが、その大部分は海外広告主による日本向け出稿である。韓国を起点とする現地売上の伸びは、今後の評価材料になる。

リスク要因

4Qの利益水準

会社は4Qに人材採用、組織体制強化、海外展開の先行費用を見込み、営業利益を1.31億円と計画している。3Q累計の営業利益10.13億円だけを見て通期利益の上振れを想定すると、費用発生の季節性を見落とす可能性がある。

売掛金とキャッシュ・フロー

売掛金は前期末から8.13億円増加した一方、四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていない。取引規模の拡大が売上だけでなく運転資金需要を押し上げているため、通期決算では営業キャッシュ・フローと売掛金回収の確認が欠かせない。

プラットフォーム・海外・システム対応

AppleやGoogleなどプラットフォーマーの追跡・広告・課金方針、アドフラウドやブランドセーフティへの対応、各国の規制は業績を左右し得る。海外取引では為替変動や現地規制も加わり、サービス停止や審査コストが発生した場合は利益率を圧迫する可能性がある。

業界動向との関連

インターネット広告では、広告主が表示回数よりも実際の利用や継続といった成果を重視する流れが、Skyfallの成果報酬型モデルと重なる。サードパーティCookieの利用制限、生成AIによる検索・行動変化、広告配信面の透明性への要請は、成果計測とデータ活用の精度を求める要因となる。

ただし、リワード広告は広告主の出稿量とメディアの導入・稼働に左右される。市場が拡大しても、メディアへの支払条件や案件構成が変わればマージン率は動く。4Qの先行投資を経た後も、導入メディア数、MAU、ARPU、マージン率が同じ方向で伸びるかが業界テーマを業績へつなげる条件となる。

株価への示唆

2026年9月17日の上場日に開示された決算であり、株価は3Q累計の高い利益進捗だけでなく、4Qの費用計画と通期予想の達成確度を同時に織り込む局面である。上場直後はPERの過去比較ができないため、評価は会社予想EPS130.00円を基準に、実績利益と現金回収が続くかを確認しながら行う必要がある。判断は中立とする。

今期の総括

今期3Q累計は、金融領域と海外広告主を含むSKYFLAGの取引拡大により、売上高140.59億円、営業利益10.13億円まで進んだ。主力事業は売上構成の97.5%を占め、その他事業の利益寄与はまだ小さい。評価を決めるのは、売上成長そのものよりも、4Qの先行投資を吸収した後の営業利益率と売掛金の回収である。

来期見通し

本開示で示されたのは2026年9月期の通期予想であり、2027年9月期の会社予想は記載されていない。今期通期は売上高184.97億円、営業利益11.44億円、経常利益11.76億円、純利益8.07億円、EPS130.00円を計画する。来期の評価には、韓国での広告配信の定着、欧米展開の費用対効果、広告案件の粗利率、独自フォーマット導入メディア数の開示が必要となる。

総合判断

総合判断は中立である。3Q累計の営業利益進捗88.5%と主力事業の集中度は評価材料だが、4Qは先行費用で利益が薄く、営業CFも作成されていない。上場直後でPERの履歴がないため、次回は通期着地、売掛金の現金化、マージン率、海外展開の採算を同時に確認する。

出典

  • Skyfall「2026年9月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)」、開示日: 2026年9月17日
  • Skyfall「東京証券取引所グロース市場への上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」、開示日: 2026年9月17日
  • 東京証券取引所「新規上場会社情報」「新規上場会社概要」、上場日: 2026年9月17日
  • Skyfall(625A)銘柄分析
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