決算サマリー
| 指標 | 2024年12月期 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,398.588百万円 | 前年連結実績なし | - | 開示なし | 該当なし |
| 営業利益 | 3.474百万円 | 前年連結実績なし | - | 開示なし | 該当なし |
| 経常利益 | ▲2.340百万円 | 前年連結実績なし | - | 開示なし | 該当なし |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | ▲94.670百万円 | 前年連結実績なし | - | 開示なし | 該当なし |
| EPS | ▲112.70円 | 前年連結実績なし | - | - | 該当なし |
2024年12月期は連結初年度のため、前年同期比は算定していない。営業利益はわずかに黒字だったものの、営業外損益と特別損益を経て最終赤字となった。
セグメント
報告セグメントは「マーケティング支援事業」の単一セグメントであり、セグメント営業利益は開示されていない。一方、収益認識関係ではサービス別の売上高が示されている。
| サービス | 売上高 | 構成比 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| 広告運用支援 | 909.219百万円 | 65.0% | 非開示 |
| インサイドセールス | 280.511百万円 | 20.1% | 非開示 |
| 広告クリエイティブ制作 | 208.857百万円 | 14.9% | 非開示 |
| 外部顧客への売上高 | 1,398.588百万円 | 100.0% | - |
サービス別売上高の合計は1,398.587百万円となり、外部顧客への売上高との差は1千円です。表示単位の丸めによる差とみられます。サービス別の利益配分は開示されていないため、広告運用支援などの採算を個別には評価していません。
財務安全性
総資産は24.30億円、負債合計は24.43億円、純資産は▲0.13億円だった。自己資本比率は▲0.6%で、利益剰余金は▲0.47億円。財務基盤は薄く、営業利益の小ささに対して借入金や社債などの負債負担が重い。
営業CFは1.364億円の収入、投資CFは▲0.907億円、財務CFは▲0.570億円だった。期末の現金及び現金同等物は12.93億円で、営業CFと財務CFの合計はプラスだったが、固定資産取得や投資有価証券取得などの投資支出も発生している。
定量評価
| 評価項目 | 2024年12月期 | 見方 |
|---|---|---|
| 営業利益率 | 0.2% | 売上規模に対して営業利益の余裕が小さい |
| 純利益率 | ▲6.8% | 特別損失が最終損益を押し下げた |
| 自己資本比率 | ▲0.6% | 債務超過に近い状態 |
| ROE | ▲281.2% | 自己資本がマイナスで、通常の比較には向かない |
| PER | 算出不可 | 2024年12月末時点は非上場で株価がない |
営業利益3.474百万円に対し、経常損失は2.340百万円だった。営業外費用は31.033百万円で、支払利息13.414百万円、社債発行費12.024百万円などが含まれる。営業利益から経常利益、最終利益へ進む過程で費用が積み上がった年度である。
ポジティブ要因
- 主要サービスでは広告運用支援が売上高の65.0%を占め、インサイドセールスと広告クリエイティブ制作も収益源となっている。
- 営業利益は3.474百万円の黒字を確保し、営業活動によるキャッシュ・フローも136.413百万円の収入だった。
- 期末現金及び現金同等物は12.93億円で、投資・財務支出後も一定の手元資金を残している。
- オフィスコム株式会社向け売上高は140.659百万円で、総売上高の10.1%を占めた。主要顧客の開示があり、顧客構成を追える点は確認材料になる。
リスク要因
- 投資有価証券評価損59.998百万円と固定資産除却損22.531百万円により、特別損失は82.530百万円に膨らんだ。
- 営業利益率は0.2%にとどまり、売上の変動や人件費、広告運用の採算悪化が利益に直結しやすい。
- 自己資本比率は▲0.6%で、2024年12月期末は純資産がマイナスだった。最終利益の回復だけでなく、利益剰余金の積み上げが必要になる。
- 2024年12月期の連結財務諸表は監査を受けていない。2025年12月期は監査済みだが、年度間で開示条件が異なる点に注意が要る。
業界動向との関連
オーリーズは運用型広告、インサイドセールス、広告クリエイティブ制作を展開しており、顧客企業の広告予算や営業投資の影響を受ける。発行者情報では、景気不透明時の広告費削減、競合やフリーランスとの価格競争、人材採用・育成をリスクとして挙げている。売上を伸ばすだけでなく、担当人材の生産性とサービス別の採算をどう保つかが利益率を左右する。
株価への示唆
2024年12月末時点でオーリーズ株式は非上場だったため、株価、PER、時価総額を使った評価はできない。2026年9月29日にTOKYO PRO Marketへ上場予定と開示されているが、上場予定日や市場区分だけで株価水準を判断することはできない。
上場後に確認したいのは、営業利益率が0.2%から改善するか、営業CFの黒字が続くか、純資産がプラスに定着するかである。特別損失がなくなるだけでなく、本業の利益が積み上がるかが評価の軸になる。
今期の総括
2024年12月期は、売上高13.99億円に対して営業利益3.474百万円という薄利の構造だった。営業CFは黒字だったものの、営業外費用と特別損失の影響で経常損失・最終赤字となり、純資産もマイナスに転じている。まずは本業の利益率と財務基盤を立て直す段階とみる。
来期見通し
今回確認した発行者情報では、2025年12月期の売上高・営業利益・経常利益・純利益・EPSの数値計画は確認できない。したがって、会社計画に対する進捗率や計画比の評価は行わない。次の年度は、2024年12月期に生じた特別損失の反動を除いても営業利益が増えるか、監査済みの連結財務諸表で確認したい。
総合判断
総合判断は弱気である。営業利益と営業CFは黒字だったが、営業利益率0.2%、純利益▲94.670百万円、自己資本比率▲0.6%という組み合わせは厳しい。投資有価証券評価損などの一時要因を差し引いても、本業の利益余力と資本回復を同時に確認できるまでは、財務面の不安が評価を抑えやすい。
出典
- 株式会社オーリーズ「発行者情報」2026年8月25日公表(2024年12月期・2025年12月期の連結財務諸表、収益認識関係)
- 株式会社オーリーズ公式掲載「発行者情報」