決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 70.39億円 | 69.10億円 | +1.9% | 290億円 | 24.3% |
| 営業利益 | 3.79億円 | 5.55億円 | -31.6% | 8.50億円 | 44.6% |
| 経常利益 | 2.71億円 | 4.98億円 | -45.6% | 8億円 | 33.9% |
| 純利益 | -0.16億円 | 3.41億円 | 赤字転落 | 6億円 | -2.7% |
| EPS | -1.08円 | 22.87円 | 赤字転落 | 40.01円 | -2.7% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| セグメント | 売上高(内部取引含む) | 前年同期比 | セグメント利益 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| プリント配線板事業 | 68.60億円 | +1.3% | 3.65億円 | -34.4% |
| 検査機・ソリューション事業 | 1.56億円 | +3.6% | 0.10億円 | -37.8% |
カーエレクトロニクス向け受注は堅調でしたが、原材料の供給制約と急激な価格上昇がプリント配線板の利益を圧迫しました。検査機も新規受注は伸びた一方、調達費・開発費が増えています。
財務安全性
財務安全性では、総資産200.07億円、純資産109.54億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率54.0%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 赤字転落 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は5.4%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
売上高は増え、主力のカーエレクトロニクス向け受注も堅調でした。需要面よりもコスト面が今回の減益要因です。
売上規模の確認
検査機・ソリューションでは展示会出展を通じた新規受注が増えました。規模は小さいものの、今後の採算改善余地があります。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は54.0%、純資産は109.54億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
原材料の供給制約と価格上昇、OEM仕入価格が最大のリスクです。第1四半期の営業利益進捗率は44.6%と高い一方、会社の通期予想自体が58.1%減益を見込むため、単純な進捗率だけで上振れとは判断できません。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
プリント配線板は車載電子化が需要を支える一方、材料調達と販売価格への転嫁速度が収益性を左右します。ASEAN・インド市場の開拓も中期的な焦点です。
株価への示唆
営業利益の進捗は高いものの、経常利益は45.6%減、最終損益は赤字です。材料価格の安定と価格転嫁が確認できるまでは、利益進捗の評価には慎重さが必要です。
今期の総括
増収ながら大幅減益となり、過年度消費税等の計上で最終赤字に転じました。需要は維持されていますが、原価上昇を吸収できていない点が今回の中心課題です。
来期見通し
通期予想は据え置きで、売上高290億円、営業利益8.50億円、純利益6億円を見込みます。年間配当予想は20円です。
総合判断
総合判断はやや慎重です。通期計画に対する営業利益進捗は高いものの、主力事業の利益率低下と最終赤字を重く見ます。次回は価格転嫁と経常利益の回復を確認します。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、シライ電子、開示日: 2026-07-31