天昇電気工業 6776 2017年3月期通期決算 売上高153.67億円(+1.4%) 営業利益: 12.79億円 売上高: 153.67億円 リスク: 原材料・エネルギー価格 為替変動 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高153.67億円151.53億円+1.4%160億円該当なし
営業利益12.79億円7.09億円+80.3%9.20億円該当なし
経常利益12.71億円5.89億円+115.6%8.60億円該当なし
純利益9.64億円4.50億円+113.8%5.80億円該当なし
EPS58.12円27.27円+113.1%34.96円該当なし

通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。

セグメント

  • 日本成形関連事業:売上高146億14百万円(前年同期比2.6%増)、セグメント利益9億72百万円(前年同期比150.0%増)。新型車向け部品の量産動向が主な変動要因となった。
  • 中国成形関連事業:売上高3億30百万円(前年同期比32.3%減)と大幅減収、セグメント損失23百万円(前年同期は8百万円の損失)。物流産業資材・機構品部品の販売と原価管理が主な変動要因となった。
  • 不動産関連事業:売上高4億22百万円(前年同期は4億22百万円)、セグメント利益3億29百万円(前年同期比0.3%増)。賃貸不動産の稼働状況が業績を左右した。

財務安全性

財務安全性では、総資産151.19億円、純資産45.51億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率30.1%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF20.64億円、投資CF-3.94億円、財務CF-17.23億円、現金及び現金同等物の期末残高27.40億円です。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+113.1%当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE24%決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は8.3%、総資産経常利益率は8.2%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。

ポジティブ要因

営業利益の変化

営業利益は12.79億円、前年比は+80.3%です。増益そのものより、営業利益率8.3%が次の四半期でも保てるかが見られます。

売上規模の確認

売上高は153.67億円、前年比は+1.4%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。

財務基盤

自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は30.1%、純資産は45.51億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。

リスク要因

利益率とキャッシュのずれ

営業キャッシュ・フローは20.64億円です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。

販売数量・コスト前提の変動

次期または通期予想は売上高160億円、営業利益9.20億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。

市場評価の変動可能性

決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。

業界動向との関連

業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。

株価への示唆

中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。

今期の総括

今期は売上高153.67億円(+1.4%)、営業利益12.79億円(+80.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益9.64億円(+113.8%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。

来期見通し

来期または通期見通しでは、売上高160億円、営業利益9.20億円、経常利益8.60億円、純利益5.80億円、EPS34.96円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。

総合判断

総合判断は中立。判断の根拠は、売上高153.67億円、営業利益12.79億円、純利益9.64億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。

訂正開示の反映

天昇電気工業は2017-06-23に「(訂正・数値データ訂正)「平成29年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」を開示したため、この記事は訂正後の内容を反映しています。

訂正箇所訂正前訂正後
(3)連結キャッシュ・フローの状況営業活動による投資活動による財務活動による現金及びキャッシュ・フローキャッシュ・フローキャッシュ・フロー現金同等物期末残高百万円百万円百万円百万円 29 年 3 月期 2,064 △394 △1,723 2,740 28 年 3 月期 1,899 △886 △1,217 2,733営業活動による投資活動による財務活動による現金及びキャッシュ・フローキャッシュ・フローキャッシュ・フロー現金同等物期末残高百万円百万円百万円百万円 29 年 3 月期 2,064 △731 △1,723 2,404 28 年 3 月期 1,899 △886 △1,217 2,733 4ページ
4ページ1.経営成績・財政状態に関する分析 (2)財政状態に関する分析 ④キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末と比べ7百万円増加し、27 億 40 百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)1.経営成績・財政状態に関する分析 (2)財政状態に関する分析 ④キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末と比べ3億 29 百万円減少し、24 億4百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
14 ページ4.連結財務諸表及び主な注記 (4) 連結キャッシュ・フロー計算書 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度 (自平成 27 年4月 1日 (自平成 28 年4月 1日至平成 28 年3月 31 日) 至平成 29 年3月 31 日)4.連結財務諸表及び主な注記 (4) 連結キャッシュ・フロー計算書 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度 (自平成 27 年4月 1日 (自平成 28 年4月 1日至平成 28 年3月 31 日) 至平成 29 年3月 31 日)

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「平成29年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)」、天昇電気工業、開示日: 2017-05-15
  • 「(訂正・数値データ訂正)「平成29年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、天昇電気工業、開示日: 2017-06-23