決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 39.11億円 | 47.87億円 | -18.3% | 56億円 | 69.8% |
| 営業利益 | 2.04億円 | 5.79億円 | -64.8% | 3.30億円 | 61.8% |
| 経常利益 | 2.28億円 | 5.35億円 | -57.4% | 3.60億円 | 63.4% |
| 純利益 | 0.71億円 | 4.58億円 | -84.4% | 1.50億円 | 47.6% |
| EPS | 13.57円 | 88.71円 | -84.7% | 28.51円 | 47.6% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -84.7% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は5.2%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は2.04億円と前年同期比64.8%減少した。営業利益率は5.2%で、前年同期の12.1%から大きく低下している。ベトナムでの操業制限に加え、納期対応の残業代と航空運賃が利益を削った。
売上規模の確認
売上高は39.11億円と前年同期比18.3%減少した。血圧計腕帯の受注は増えたが、アイソレーションガウンの特需剥落とカーシート・エアバッグの生産制約を補えなかった。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は47.8%、純資産は30.98億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
第3四半期累計のキャッシュ・フロー計算書は非開示。棚卸資産が増加する一方、売掛金は減少しており、通期では運転資金と新工場投資が営業CF・フリーCFにどう表れるかを確認したい。
販売数量・コスト前提の変動
通期予想は売上高56億円、営業利益3.30億円へ修正された。第3四半期までの進捗率は売上高69.8%、営業利益61.8%であり、第4四半期には売上高16.89億円、営業利益1.26億円が必要となる。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
財務安全性
財務安全性では、総資産64.77億円、純資産30.98億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率47.8%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
第3四半期累計は売上高39.11億円、営業利益2.04億円、純利益0.71億円の減収減益となった。縫製品事業は5.50億円のセグメント利益を確保したが、縫製自動機事業は0.69億円の損失。主力工場の正常化だけでなく、自動機事業の赤字縮小も必要である。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高56億円、営業利益3.30億円、経常利益3.60億円、純利益1.50億円、EPS28.51円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は弱気。通期予想を下方修正し、営業利益率も前年同期の12.1%から5.2%へ低下したためである。ベトナム工場は2021年10月中旬から通常操業へ戻ったが、第4四半期だけで計画差を埋められるか、市場は実績確認を優先する局面となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2022年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、松屋アールアンドディ、開示日: 2022-02-10