あいちフィナンシャルグループ 7389 2027年3月期第1四半期決算 経常収益399.11億円(+49.3%) 経常利益: 144.37億円 純利益: 144.85億円 リスク: 金利・信用コスト 自己資本比率の変化 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
経常収益399.11億円267.31億円+49.3%非開示該当なし
経常利益144.37億円52.86億円+173.1%280.00億円51.6%
純利益144.85億円38.03億円+280.8%230.00億円63.0%
EPS59.43円15.56円+281.9%94.37円63.0%

会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。

セグメント

外部顧客向け経常収益は銀行業348.23億円、リース業22.82億円、その他28.52億円です。セグメント利益は銀行業124.52億円、リース業4.35億円、その他15.25億円で、調整後の連結経常利益は144.37億円でした。銀行業が利益の中心ですが、政策投資株式の売却益を含むため、継続性の確認が必要です。

財務安全性

総資産は7兆328.90億円、純資産は4,630.82億円、決算短信上の自己資本比率は6.6%です。この比率は一般企業と単純比較する指標ではなく、銀行持株会社の国内基準自己資本比率は9.28%でした。貸出金は4兆9,421.98億円、預金は5兆9,749.03億円です。第1四半期短信ではキャッシュ・フロー計算書を作成していません。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+281.9%当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE非開示決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
国内基準自己資本比率9.28%前期末8.83%銀行持株会社としての資本余力を確認します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

経常利益の伸びは大きいものの、株式売却益や退職給付信託返還益が含まれます。資金利益157.95億円、連結粗利益175.90億円の改善と、一時利益を分けて評価する必要があります。

ポジティブ要因

基礎収益の改善

資金利益は前年同期比26.52億円増の157.95億円、連結粗利益は30.32億円増の175.90億円でした。金利上昇局面で本業の収益が改善した点は前向きです。

経常利益と純利益

経常利益は144.37億円、純利益は144.85億円へ大幅に増えました。通期計画に対する進捗率はそれぞれ51.6%、63.0%です。

財務基盤

銀行持株会社の国内基準自己資本比率は前期末の8.83%から9.28%へ上昇しました。有価証券評価差額金の増加もあり、純資産は前期末比320.81億円増えています。

リスク要因

一時利益への依存

株式等関係損益は79.65億円、退職給付信託返還益は65.56億円に達しました。今四半期の増益には一時性の高い利益が含まれるため、次四半期以降は資金利益とコア業務純益の伸びを優先して確認します。

金利・信用コスト・有価証券リスク

預金金利の上昇は調達費用を押し上げます。また、貸倒費用や有価証券価格の変動は銀行収益を大きく動かします。貸出金利回りと預金コストの差、与信関係費用、債券評価損益を継続して追う必要があります。

市場評価の変動可能性

大幅増益でも、一時利益を除いた基礎収益への評価が市場反応を左右します。通期計画の上方修正がなかった点も含め、先行きの金利前提と政策保有株式売却の継続性が注目されます。

業界動向との関連

銀行業では金利正常化が資金利益を押し上げる一方、預金獲得競争による調達コスト上昇も進みます。あいちフィナンシャルグループでは、地域の貸出需要、預貸金利ざや、与信費用のバランスが中期的な収益力を左右します。

株価への示唆

通期純利益計画に対する進捗率は63.0%と高いものの、一時利益の寄与が大きいため単純な上振れ期待には注意が必要です。市場は資金利益とコア業務純益の持続性、国内基準自己資本比率の改善を評価材料にしやすいでしょう。市場データ未取得のため理論株価の算定は保留します。

今期の総括

第1四半期は経常収益399.11億円、経常利益144.37億円、純利益144.85億円と大幅増収増益でした。資金利益の増加は本業改善を示す一方、政策投資株式の売却益と退職給付信託返還益が利益を押し上げています。見た目の進捗率だけでなく、基礎収益の持続性を確認したい内容です。

来期見通し

2027年3月期通期予想は据え置かれ、経常利益280.00億円、純利益230.00億円、EPS94.37円を見込みます。第1四半期の進捗は高いものの、一時利益を織り込んだ計画か、下期の信用コストや預金費用をどう見ているかが次の確認点です。

総合判断

総合判断は中立です。資金利益と連結粗利益の改善、国内基準自己資本比率の上昇は前向きですが、純利益には退職給付信託返還益など一時要因が大きく寄与しました。次回はコア業務純益、預貸金利ざや、与信関係費用、政策保有株式売却益の規模を確認します。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2027年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、あいちフィナンシャルグループ、開示日: 2026-08-14