クレステック 7812 2026年6月期通期決算 売上高182.73億円(-2.7%) 営業利益: 13.42億円 売上高: 182.73億円 リスク: 原材料・エネルギー価格 為替変動 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高182.73億円187.85億円-2.7%193.04億円該当なし
営業利益13.42億円13.18億円+1.8%15.09億円該当なし
経常利益15.24億円11.58億円+31.6%14.69億円該当なし
純利益9.82億円7.36億円+33.3%9.33億円該当なし
EPS328.81円240.15円+36.9%314.77円該当なし

通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。

セグメント

クレステックは日本、中国、東南アジア・南アジア、欧米の4地域を報告セグメントとしている。日本は新製品・開発案件の反動と先行投資的な取引で利益が落ち、中国は新規取引や生産性改善で増益。東南アジア・南アジアは売上・利益とも減り、欧米は安定顧客と欧州の利益増が寄与した。

地域売上高前年比セグメント利益前年比売上構成比
日本54.16億円-1.0%0.86億円-73.1%29.6%
中国地域44.68億円+4.2%3.85億円+327.1%24.5%
東南アジア・南アジア地域59.81億円-10.9%5.72億円-21.3%32.7%
欧米地域24.08億円+4.1%2.99億円+63.1%13.2%

地域別売上高の合計は182.73億円で、連結売上高との差は3千円の端数。地域別利益の合計は13.42億円で、連結営業利益13.43億円との差11百万円はセグメント調整額による。

財務安全性

財務安全性では、総資産202.59億円、純資産109.80億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率48.0%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF22.07億円、投資CF-7.44億円、財務CF-4.75億円、現金及び現金同等物の期末残高69.21億円です。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+36.9%当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE11.1%決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は7.3%、総資産経常利益率は8%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。

ポジティブ要因

営業利益の変化

営業利益は13.42億円、前年比は+1.8%です。増益そのものより、営業利益率7.3%が次の四半期でも保てるかが見られます。

売上規模の確認

売上高は182.73億円、前年比は-2.7%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。

財務基盤

自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は48.0%、純資産は109.80億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。

リスク要因

利益率とキャッシュのずれ

営業キャッシュ・フローは22.07億円です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。

販売数量・コスト前提の変動

次期または通期予想は売上高193.04億円、営業利益15.09億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。

市場評価の変動可能性

決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。

業界動向との関連

業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。

株価への示唆

中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。

今期の総括

今期は売上高182.73億円(-2.7%)、営業利益13.42億円(+1.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益9.82億円(+33.3%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。

来期見通し

来期または通期見通しでは、売上高193.04億円、営業利益15.09億円、経常利益14.69億円、純利益9.33億円、EPS314.77円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。

総合判断

総合判断は中立。判断の根拠は、売上高182.73億円、営業利益13.42億円、純利益9.82億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。

訂正開示の反映

2026年9月24日の訂正開示を反映しました。損益の主要数値、貸借対照表の現金及び預金、キャッシュ・フローの金額に変更はありません。投資活動の説明では、子会社株式取得の支出が連結範囲の変更に伴う純額であることを明確化し、財務諸表の表示を整えています。したがって、記事の業績評価に使う主要指標への影響はありません。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、クレステック、開示日: 2026-08-14
  • 「(訂正・数値データ訂正)「2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、クレステック、開示日: 2026-09-24