決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 14.79億円 | 22.40億円 | -34.0% | 74.00億円 | 20.0% |
| 営業利益 | -3.74億円 | 0.22億円 | 赤字転落 | 0.50億円 | 該当なし |
| 経常利益 | -4.41億円 | 0.00億円 | 赤字転落 | -2.70億円 | 該当なし |
| 純利益 | -7.21億円 | -1.91億円 | 赤字幅拡大 | -8.40億円 | 該当なし |
| EPS | -32.20円 | -8.72円 | 赤字幅拡大 | -37.48円 | 該当なし |
売上は前年同期比で3割超減り、営業段階から赤字である。通期計画は売上高74.00億円、営業利益0.50億円だが、第1四半期時点の採算はかなり厳しい。
セグメント
訂正後短信では、保険代理店事業、ASP事業、メディア事業、メディアレップ事業、再保険事業の報告セグメントを開示している。外部顧客への売上高は、保険代理店事業8.18億円(前年同期13.18億円、39.4%減)、ASP事業0.71億円(同0.66億円、7.8%増)、メディア事業2.89億円(同3.91億円、26.0%減)、メディアレップ事業0.49億円(同1.76億円、47.3%減)、再保険事業2.53億円(同2.90億円、12.9%減)である。
| セグメント | 外部顧客売上高 | 構成比 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|
| 保険代理店事業 | 8.18億円 | 55.3% | -4.70億円 |
| ASP事業 | 0.71億円 | 4.8% | 0.26億円 |
| メディア事業 | 2.89億円 | 19.5% | 0.59億円 |
| メディアレップ事業 | 0.49億円 | 3.3% | -0.32億円 |
| 再保険事業 | 2.53億円 | 17.1% | 0.31億円 |
保険代理店事業では、PV計算における変動対価の精緻化によりPVが減少し、アポイント獲得数の伸び悩みで協業実績も低迷した。ASPとメディアは黒字だが、主力事業の赤字を埋め切れていない。
財務安全性
総資産は61.70億円、純資産は-61.05億円、自己資本比率は-99.1%である。前期末も債務超過だったが、純損失の計上で自己資本のマイナス幅はさらに大きくなった。営業キャッシュ・フローは四半期短信では非開示であり、短期的な資金繰りは損益だけでは判断しにくい。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 赤字幅拡大 | 前年同期比 | 1株損失は-8.72円から-32.20円へ悪化した。 |
| ROE | 算定困難 | 自己資本がマイナス | 債務超過のため通常のROE評価は適さない。 |
| ROIC | 直接記載なし | 投下資本の内訳不足 | 四半期短信だけでは資本効率の通常比較は難しい。 |
| PER推移 | 算定困難 | EPSが赤字 | 黒字化前はPERより財務改善と資本政策が見られる。 |
数字から見ると、売上減よりも営業損失と債務超過が重い。市場が見直すには、保険代理店事業のPV影響が落ち着き、営業黒字への道筋が見える必要がある。
ポジティブ要因
ASP事業の黒字維持
ASP事業は売上高0.71億円、営業利益0.26億円となった。乗合保険代理店等へのACP販売が堅調で、全社が赤字のなかでも黒字を確保している。
メディア事業の利益改善
メディア事業は売上高2.89億円と減収だったが、営業利益0.59億円を計上した。前年同期の営業損失0.06億円からは改善しており、採算面では一定の下支えがある。
通期予想は営業黒字を維持
会社は2025年9月期通期で売上高74.00億円、営業利益0.50億円を見込む。第1四半期の赤字を前提にしても、会社側は下期を含めた収益回復を織り込んでいる。
リスク要因
主力の保険代理店事業が赤字
保険代理店事業は売上高8.18億円、営業損失4.70億円である。PV見積りの精緻化による売上減少と協業実績の低迷が同時に出ており、単なる一時費用だけでは片付けにくい。
債務超過の継続
純資産は-61.05億円、自己資本比率は-99.1%である。継続企業の前提に関する注記もあり、業績回復だけでなく資本政策や資金繰りの確認が必要になる。
通期計画のハードル
第1四半期は営業損失3.74億円で、通期営業利益0.50億円計画との距離が大きい。アポイント獲得、協業チャネル、広告出稿の回復が遅れると、計画達成の難度は上がる。
業界動向との関連
保険業界では医療保障や貯蓄性保険の需要がある一方、保険代理店には顧客本位の業務運営や管理体制の整備が強く求められる。アドバンスクリエイトはオンライン面談やACPを掲げるが、今回の決算ではDXの説明より、主力代理店事業の収益化が先に問われる。
株価への示唆
弱気評価の中心は、赤字そのものより債務超過と営業損失の組み合わせである。EPSが赤字のためPERによる見方は使いにくく、市場は黒字化の確度、資本増強の有無、保険代理店事業のPV見積り影響が一巡するかを見に行く局面だ。短期的な反発があっても、財務の不安が残る間は評価の上限が抑えられやすい。
今期の総括
2025年9月期第1四半期は、訂正後ベースで売上高14.79億円、営業損失3.74億円、純損失7.21億円となった。保険代理店事業の減収・赤字が全体を引き下げ、ASPやメディアの黒字だけでは埋められなかった。ここは売上より利益、利益より資本の厚みが見られる決算である。
来期見通し
会社は2025年9月期通期で売上高74.00億円、営業利益0.50億円、経常損失2.70億円、純損失8.40億円を予想している。営業黒字化の計画は残っているが、第1四半期の営業赤字を考えると、保険代理店事業の面談数や協業実績がどこまで戻るかが前提になる。
総合判断
総合判断は弱気である。ASPとメディアには黒字の柱が残るものの、主力の保険代理店事業が大きく赤字で、純資産もマイナスである。次の確認点は、営業損失の縮小、PV見積り影響の一巡、債務超過解消に向けた資本面の手当てである。
訂正開示の反映
アドバンスクリエイトは2026-08-17に「(訂正・数値データ訂正)「2025年9月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」を開示したため、この記事は訂正後の内容を反映しています。
出典
本記事は、対象企業が開示した訂正後の決算短信を基に作成しています。
- 「(訂正・数値データ訂正)『2025年9月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正について」、アドバンスクリエイト、開示日: 2026-08-17
- 「(訂正・数値データ訂正)「2025年9月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、アドバンスクリエイト、開示日: 2026-08-17