決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率来期予想見方
売上高878.15億円762.35億円15.2%増880.00億円横ばい計画
営業利益66.78億円34.47億円93.7%増60.00億円反動減予想
経常利益60.04億円30.69億円95.6%増50.00億円減益予想
純利益41.96億円20.57億円103.9%増35.00億円減益予想
EPS89.84円44.02円104.1%増74.93円低下予想

営業利益率は7.6%と前期の4.5%から大きく改善した。新築マンション、一棟売却、建設採算、不動産管理が利益を押し上げた。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率104.1%増前期比利益回復が大きい
ROIC開示なし決算短信では未開示ROE6.0%を代替確認
PER推移約9.4倍株価707円、来期予想EPS74.93円不動産株として中位

数字からは、当期の利益回復は大きいが、来期は減益計画であり、継続的な利益水準の確認が必要である。

ポジティブ要因

不動産事業の増益

不動産事業は売上高314.14億円、セグメント利益15.15億円となった。新築マンションと一棟売却の売上増加が利益を押し上げた。

建設事業の採算改善

建設事業は売上高393.82億円、セグメント利益38.41億円となった。建設コスト高を請負金額に織り込める環境が続いたことが増益要因である。

不動産管理事業の拡大

不動産管理事業は売上高169.98億円、セグメント利益18.20億円となった。不動産売上高が大きく増え、管理・工事関連も全体を支えた。

リスク要因

来期の減益計画

2027年3月期は営業利益60.00億円で10.2%減、純利益35.00億円で16.6%減を見込む。当期の利益改善がそのまま続く前提ではない。

在庫と資金負担

営業CFは64.21億円のマイナスで、総資産は前期末から141.04億円増加した。不動産開発では事業支出金や在庫が増える局面で資金負担が大きくなる。

建設コストと工期長期化

不動産・建設業界では人手不足、土地・資材価格の高騰、工期長期化が懸念される。当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。

財務安全性

総資産は1,474.04億円、純資産は727.59億円で、自己資本比率は48.7%である。財務安全性は中位からやや高い水準だが、前期の51.2%からは低下した。営業CFは64.21億円のマイナス、投資CFは17.09億円のマイナス、財務CFは117.11億円のプラスで、開発投資と資金調達の動きが大きい。

業界動向との関連

不動産・建設市場は堅調に推移したが、人手不足、土地・資材価格、金利、工期長期化が収益性を左右する。分譲マンションは販売時期や引渡戸数の偏りが大きく、建設事業も受注採算と工事進捗に左右される。

株価への示唆

前提条件

今期実績EPSは89.84円、来期予想EPSは74.93円である。2026年5月12日観測の株価707円を用いると、来期予想EPSベースのPERは約9.4倍となる。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。

理論株価

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気8.0倍74.93円約599円
中立10.0倍74.93円約749円
強気12.0倍74.93円約899円

現在株価は中立シナリオに近い。分譲マンションと建設採算が堅調に推移する場合は上振れ余地がある一方、資材高や金利上昇で需要が鈍る場合は下振れる可能性があります。

今期の総括

2026年3月期は、不動産販売、建設、不動産管理がいずれも伸び、営業利益が大きく回復した。利益率改善は明確だが、営業CFはマイナスで、開発投資と資金繰りの確認が必要である。

来期見通し

2027年3月期は売上高880.00億円、営業利益60.00億円、経常利益50.00億円、純利益35.00億円を見込む。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。売上は横ばいに近いが、利益は反動減を想定している。

総合判断

総合判断は中立である。大幅増益と配当増加は評価できるが、来期減益、営業CFマイナス、建設・不動産市況リスクが残る。次回決算では、契約残高、工事採算、在庫回転を確認したい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示